ゴミ屋敷は近年無視できない社会問題となっています。

ゴミ屋敷の住人には、老人も多く含まれているのをご存知ですか?

実は老人とゴミ屋敷には、切っても切れない深い関わりがあるのです。

そこで今回は、近所にゴミ屋敷がある、実家がゴミ屋敷、または自分の家がゴミ屋敷など、ゴミ屋敷で悩んでいる人に向けて、老人とゴミ屋敷の関係について解説していきたいと思います。

ゴミ屋敷で悩んでいる人は、ぜひ最後までご覧下さい。

 

老人がゴミ屋敷を作り出してしまう原因は?

ここでは、老人がゴミ屋敷を作り出してしまう原因について解説していきます。

セルフネグレクト

老人がゴミ屋敷を作りだしてしまう人は、「セルフネグレクト」に陥っている可能性も考えられます。

これは、精神病のひとつと考えられていて、人からの干渉を拒んでしまうからです。

例えば、誰かに対して迷惑をかけることはしたくない、あるいは、人の世話にならなくても自分でできるなど、周囲と距離を取り、コミュニケーションを避ける傾向にあります。

その結果、高齢者の孤立化が進んでしまいます。

また、そのような考えを持っていることから、ゴミ出しも最初は自分で行っていたにも関わらず、セルフネグレクトが進行すると、自分自身のことに関心がなくなり、自分の居住スペースにさえ興味が湧かなくなってしまい、ゴミ屋敷化を加速させてしまうのです。

社会との繋がりが希薄

老人がゴミ屋敷を作り出してしまう背景に、明らかな原因として「社会との繋がりが希薄いである」ことが挙げられます。

これは、高齢者となり、定年退職すると、これまで培ってきた自身の生き方が180度変わってしまうことで、人と接する機会が少なくなってしまうからです。

例えば、自身が社会貢献していた時代を懐かしむ反面、すでに年齢を重ね退職してしまったために、日々の生活の中で何の刺激もなくなるだけではなく、完全に人と関わることがなくなってしまうでしょう。

それに伴い、心の中に寂しさも生まれてしまい、それを埋めるためにゴミを集めてしまうなど、悪循環に陥るケースが目立ちます。

このように、定年退職を迎えた老人は、社会との繋がりが希薄になるため、より孤独を感じることから、ゴミ屋敷を作り出してしまうと言えるでしょう。

認知症によって片付けられない

老人がゴミ屋敷を作り出してしまうのは、年齢的な「認知症」を患うことが挙げられます。

これは、認知症によって物事に対する善悪さえ認識できなくなり、正しく判断する能力が欠けてしまうからです。

例えば、日常的に溜まったゴミをゴミだと認識せず、ゴミ出しをしなければならない日を忘れ、家の中にゴミが溜まってしまうでしょう。

また、認知症を患うと収集癖を発症することが多く、より一層家の中にゴミが溜まってしまいます。

このように、高齢になると発症する可能性の高い認知症は、正しい判断を下すことができなくなるために、家の中のゴミを片付けられず、ゴミ屋敷化してしまうと言えるでしょう。

ゴミ屋敷化してしまわないためには、本人のみならず、別に暮らす家族の力を借りることも必要だと言えますね。

ものは捨ててはいけないという価値観

老人がゴミ屋敷を作り出してしまう原因は、「ものは捨ててはいけない」と感じている価値観を持っていることが挙げられます。

これは、高齢の方は戦時中、あるいは戦後間もない時代を生きた方々であるため、食べるもの、着るものなど、「もの」に対して他の誰よりも執着心を持っているからです。

例えば、戦時中、戦後ともにものがない時代に生きたことで、ものがない苦しみ、辛さを経験しているため、なかなか家の中のものを捨てようとしません。

さらに、本来使い捨てであるものに対しても捨てずに残しておこうとする傾向にあります。

このように、老人はものを捨ててはいけないという価値観を持っているために、家の中にゴミが溜まり、ゴミ屋敷化が進行してしまうと言えるでしょう。

周りに迷惑をかけたくないので頼れない

老人がゴミ屋敷を作り出してしまう原因のひとつに「周囲の人に迷惑をかけたくない」「迷惑に思われるかもしれないため頼ることができない」と思っていることが挙げられます。

これは、自分自身のことは自分で解決しなければいけないと感じているからです。

例えば、ゴミを処分するのもゴミ出しを行うのも、自分の体力でできる範囲で行おうとするでしょう。

あるいは、少々重量のあるゴミも自身で捨てようという意識を持っているかもしれません。

しかし、このような考えが逆効果となり、自分の体力の限界によってゴミ捨てもままならず、家の中に溜め込んでしまうという悪循環を引き起こしてしまうのです。

このように、周囲に迷惑をかけたくないという思いから、ゴミ屋敷化してしまうこともあるということを知っておかなければいけません。

 

老人のゴミ屋敷を片付ける時のポイント

ここでは、老人のゴミ屋敷を片付ける時のポイントについて解説します。

ゴミ屋敷の住人に納得してもらってから片付ける

老人のゴミ屋敷を片付ける時のポイントは、ゴミ屋敷の住人に納得してもらってから片付けを行うことです。

これは、ゴミ屋敷の片付けを行おうとする人は、すべてがゴミの山に見えるでしょう。

しかし、そこに住む住人にとっては、ゴミに見えるものでも実はとても大切なものだと感じているためです。

例えば、片付ける人の都合でゴミ屋敷の片付けを行おうとするのではなく、住人にゴミ屋敷を片付けることを納得してもらってから片付けを行いましょう。

また、住人との間に信頼関係を築いた上で片付け始めることをおすすめします。

このように、老人のゴミ屋敷を片付ける際は、住人に納得してもらってから片付けを行うことが大切です。

まず1ヶ所片付けて、片付けの爽快さを実感してもらう

老人のゴミ屋敷を片付ける時のポイントとして挙げられることに、まずは1ヵ所の部屋だけをきれいに片付け、片付けることの爽快さを実感してもらいましょう。

これは、ゴミ屋敷だったはずのうちの1部屋から一切のゴミがなくなることで気持ちよく過ごせるようになるからです。

例えば、1室の洋室が天井にまで至るほどのゴミの山であったならば、そこをすべてきれいに片付けゴミを処分すれば、広い居住スペースを確保することができますね。

また、きれいに片付けられることがわかれば、片付けを行う意欲も湧いてくるでしょう。

このように、老人のゴミ屋敷を片付けるためには、まずは1つの部屋をきれいに片付け、爽快感を味わってもらうのが最も良い方法だと言えます。

ゴミ屋敷の住人のペースで片付けをする

老人のゴミ屋敷をきれいに片付けるポイントは、ゴミ屋敷の住人のペースで片付けを行うことです。

これは、その人に合ったペースで片付けを行わなければ、片付けを行ってもすべて中途半端に終わってしまうからです。

例えば、1つずつ部屋を片付けている最中でも、思い出の品に懐かしさを思い出しながら捨てるもの、残すものを分けるために少々時間を要することもあるでしょう。

あるいは、数日間に渡って少しずつゴミ屋敷の片付けを計画したい住人もいるかもしれません。

このように、ゴミ屋敷のゴミの片付けを行うためには、ある程度計画を立ててから、片付けを行うことが大切です。

まして、住人がすでに高齢であることを踏まえ、住人自身が自分のペースで片付けを行えるのが理想です。

思い出のものは捨てない

老人のゴミ屋敷をきれいに片付ける時のポイントとして必ず押さえておきたいことは、「思い出のものは捨てない」ということです。

これは、これまで大切にしていたものはゴミではなく、ゴミ屋敷の住人にとって心からの宝物であるためです。

例えば、親からの形見や夫や妻に先立たれた際に思い出の品として残しておいたもの、あるいは、人からもらった大切なものもあるでしょう。

それらのものはすべて本人にとって大切な思い出となるため、いつでも手に取って懐かしむことができるよう、ゴミ屋敷の片付けを行った際は、見える場所に設置するなど工夫が必要となるでしょう。

このように、老人のゴミ屋敷をきれいに片付ける際は、思い出のものは捨てないという点をしっかりと伝えることがスムーズな片付けを実施できるポイントです。

片付けない危険性を理解してもらう

老人のゴミ屋敷をきれいに片付ける際は、ゴミ屋敷の掃除を行わないまま生活することで起こる健康被害などの危険性を理解してもらう必要があります。

これは、積もり積もったチリやホコリに雑菌や細菌、さらに害虫や害獣による死骸や糞尿から感染を起こしたりアレルギー症状を訴えたりすることがあるからです。

例えば、ゴミ屋敷のゴミを溜め続けることで、それらが腐り、ニオイにつられ、ゴキブリなどの害虫が増えます。

そしてそれらを食べるねずみなどの害獣が繁殖し、糞尿から細菌感染を起こすなど、私たち人間の健康を害することになるでしょう。

また、ゴミに埋もれた生活の中で家電を使用することで、コンセントに被ったホコリに引火するなど、火災の危険性も高まります。

このように、老人のゴミ屋敷を片付けずにいた場合、健康被害だけではなく火災の危険性も高まってしまうことを理解してもらうことが大切です。

 

ゴミ屋敷に住む老人の心理

ここでは、ゴミ屋敷に住む老人の心理について解説していきます。

自分でできると思っている

ゴミ屋敷に住む老人の心理状態としてどのようなことを感じているかと言うと、「ゴミ屋敷の片付けは自分でできる」と思っています。

これは、自分の体力が若い頃と同じであるというような誤った認識を持ったままで自意識過剰な状態となっているためです。

例えば、若い頃は重量のある家具や家電など、自分ひとりでも簡単に持ち運べたかもしれません。

また、多少ゴミが溜まっていて重くなっても、自分ひとりでまとめて捨てることができたはずです。

しかし、高齢になると若い頃の体力とは異なるため、自分ひとりではできないことも出てくるでしょう。

このように、ゴミ屋敷に住む老人は、自身の家がゴミ屋敷になっても、自分ひとりで片付けをできると思っているため、現実的には体力の限界があるということを踏まえ、本人が理解できるよう説明し、説得することが必要となるでしょう。

人に迷惑をかけてはいけないと思っている

ゴミ屋敷に住む老人の心理状態として、一体どのようなことを思い、感じているか分かりますか?

実は、「できるだけ人に迷惑をかけてはいけない」と思っている方が大半です。

これは、自分と同じように相手にも家庭や生活があり、人のことまで手を貸すなど手助けしてもらうことを躊躇しているためです。

例えば、「ゴミ捨てくらいのものなら自分でできる」「少し重いゴミでもなんとか自分で片付けることができるだろう」など、あまり人の手を煩わせることはしたくないと思っています。

そして、あまりに自分を追い込んでしまうため、親族や家族だけではなく、近隣住民との関わりも持たなくなり、結果的に孤独に陥る傾向にあるのです。

このように、ゴミ屋敷に住む老人は、あまり人に迷惑をかけずに自分ですべてを行わなければならないと感じている方が多いため、決して片付けを手伝うことが迷惑をかけることではないということを伝えてあげることが大切です。

周りが助けてくれないと思っている場合も

ゴミ屋敷に住む老人の心理状態は、孤独を感じているだけではなく、周囲の人が誰も助けてくれないと思い込んでいる場合があります。

これは、自分のような老人をきっと誰も相手にしてくれないなど、心を閉ざす傾向にあるからです。

例えば、定年退職後は友人と疎遠になる、また、ゴミ屋敷化してからは家族からも相手にされなくなってしまったなど、より孤独感を覚え、いざ、ゴミ屋敷の片付けを行おうと思っても、周囲の人が助けてくれないかもしれないという不安に襲われていることもあるでしょう。

このように、ゴミ屋敷に住む老人は、孤独や不安な心理状態となっていることから、自分を助けてくれる人はいないと思っています。

そのため、実際はそのようなことはなく、いつでも力になってくれる人がいるということをしっかりと伝えることが大切です。

 

まとめ

今回はゴミ屋敷と老人の関係についてご紹介しました。

ぜひ参考にしてみてくださいね。

最後までご覧いただきありがとうございました。