春は人生の節目を迎える行事が多くなります。

暖かい晴れた日などは、急に家の片付けをしたくなりますね。

無料の不用品回収のチラシが入っていたりすると、ずっと気になっていた古い電化製品やソファなど捨てる勇気が出なかったものも、無料ならお願いしようかという気持ちになります。

しかし、無料の不用品回収業者とのトラブルの相談が、市町村の窓口に多く寄せられているという実態もあります。

不用品回収でのトラブルを避けるために、チラシから分かる違法な業者の見分け方適切な処分の仕方、万一被害に遭ってしまった時の対処法など解説していきます。

不用品の処分に無料回収の業者に頼んでも大丈夫?違法な業者の見分け方

家の郵便受けに入っている「不用品無料回収」のチラシ、魅力的ですよね。

ことに引っ越しの季節には気になります。

しかしこのようなチラシを配る業者の中には、無許可の業者が多く被害も報告されています。

なぜ違法な不用品回収業者ではいけないのかという視点から、安心できる不用品の処分方法を考えていきましょう。

不用品無料回収のしくみ

不用品の処分には原則料金がかかります。

無料で処分する業者は、以下の方法で利益を出しています。

無料回収のしくみ
・回収した廃品を買い取ってもらう専門リサイクル業者や輸出業者とのつながりを持っている
・無料の廃品回収車の多くは、買取専門リサイクル業である

買取専門のリサイクルとは

  • 不要になったタンスやテーブル、ソファなどを回収
  • 需要のあるものを業者が仕分ける
  • リサイクル品として売却

無料の不用品回収は、買い取って売るということで利益を出しています。
買い取れない不用品については適切に処分している業者もありますが、残念ながら違法な業者による被害も出ています。

また、輸出業者が不正な輸出をしている可能性もあるので、チラシの情報のみで不用品回収を依頼するのは危険です。

違法業者による被害

違法な不用品回収業者による被害の注意喚起のツイートです。

たとえ無料で回収するとチラシにうたっていても、実際には後から高額な料金を請求されるトラブルの相談が多く寄せられています。

チラシだけでは分かりにくいことが多いので気を付けましょう。

違法業者では処分できない

高額な処分費用を請求されたりすることはもちろんですが、それ以外でも違法な業者の不用品回収には問題があります。

家庭から出た不用品を処分するには、処分場にて適切な処理をしなければなりませんが、違法な業者はこの処分場の利用ができません。したがって、売れなかった不用品は不法投棄される可能性が高くなります。

違法な業者による不法投棄によって放置された家電からは、有害物質が流出したり火災が起きたりしています。

それだけでなく、違法な不用品回収業者によってなされた不法投棄であっても、その責任を負わされることもあります。

なぜなら、不法投棄の責任は持ち主(排出者)にあるからです。

トラブルに巻き込まれないためには、まずきちんとした処分方法を知りましょう。

不用品を処分するときの基本は?

違法な不用品回収業者を見きわめるには、適切な処分方法を知っている必要があります。

そうすることによって早い段階で、違法な業者に気付くことができます。

一般的に行われている不用品回収の処分の手順、ルールを解説します。

一般的な処分方法を知ろう

まずはお住いの市町村に問い合わせましょう。

市町村によって処分の仕方や料金などが違うので確認することができますし、家庭の不用品を回収、処分できる一般廃棄物処理業許可を得ている業者かどうかも確認できます。

家庭から出たごみを回収するために必要な許可は2つ

1.一般廃棄物処理業許可

自治体の許可を得なければならないのでハードルが高く、申請しても許可は簡単に下りません。

また違法なことをすると、はく奪されることがあります。

それだけにこの許可が下りた業者は信用できる業者の証明でもあります。

2.古物商許可(買い取ってリユースする場合必要)

警察が発行する、不用品の売買をするための許可です。

価値のある美術品など買い取って売る際に必要です。

ただし、この許可だけでは不用品回収はできないので注意が必要です。

リサイクル法を知ろう

リサイクル法とは、該当の家電から有用な部品や材料をリサイクルし、廃棄物を減量することと資源の有効利用を推進する目的で定められた法律です。

リサイクル法に該当する品目は以下の4つです。

  • 冷蔵庫、冷凍庫
  • 洗濯機、乾燥機
  • テレビ
  • エアコン

処分の方法は3つあります。

  • 購入した店に引き取ってもらう
  • お住いの市町村に問い合わせて処分する
  • メーカー指定の引き取り場所(家電製品協会のHPに詳細あり)に持ち込む

この3つの方法のいずれも、運搬・回収料金とリサイクル料金がかかります。

運搬・回収料金は小売業者ごと、リサイクル料金はメーカーごとに設定されています。

先の実例にもありましたが違法な業者によって不法投棄された場合、持ち主(排出者)の責任になってしまうので、安易に無料の不用品回収業者に出すべきではありません。

不用品を回収できる業者を知ろう

家庭から出た不用品を回収、処分できる業者とは次の2点を満たしている必要があります。

  • 一般廃棄物処理業許可を得ている
  • お住いの市町村の業者である

一般廃棄物処理業許可証がないと処分場利用ができません。

また、この許可はお住いの市町村ごとの許可なので別の市町村の業者では処分できません。

似たような許可で産業廃棄物処理業許可がありますが、これでは家庭のゴミは収集できないので注意が必要です。

しかも違法なことをしても、名前を変えることで簡単に申請し許可が得られるので、産業廃棄物処理業許可のみの業者はやめましょう。

優良な不用品回収業者の特徴

郵便受けに入っている無料の不用品回収のチラシであっても、優良な業者が配っていることがあります。

不用品回収の営業のひとつの形としてのチラシの配布である場合は、信用できるチラシといえます。

優良な業者の特徴です。

  1. チラシに法人名が記載されていること
  2. 出張見積もりが無料であること
  3. 具体的な価格(個体での単価や積み放題プラン等)が記載されていること
  4. 固定電話番号があること、電話帳に広告が出ていること
  5. 依頼前の見積もりや質問に対して、誠意ある対応をしてくれる
  6. 会社の住所が地元である、ホームページに会社の事業内容、連絡方法などが載っている
  7. 現場の搬出経路を見たうえで見積もりをする

この7つは、いずれも会社の信用を確認できるものなので、依頼前に確認したいものです。

違法業者を見分けるには何に気を付ければいい?

違法な業者かどうかを見きわめるポイントは4つです。

  • 大音量で巡回、空き地で回収、チラシ、ネットで広告(何でも回収しますなどとうたっている)
  • 見積もりが安すぎる(基本料金が無料、量によって料金が異なるなど)
  • 現場を見ずに見積もりをする

このような業者は依頼する前にしっかりとチェックする必要があります。

チラシをチェックしよう

気を付けなければならないチラシの特徴は4つあります。

  1. 屋号や団体名のみで、法人名(株式会社、有限会社など)が記載されていない
  2. 携帯電話番号しか記載されていない
  3. 指定の期日に家の前に出すことをうながすチラシ
  4. 不用品を回収しているので来店をうながすチラシ

これらの4つの特徴のあるチラシは、個人や零細企業が配っていることが多く、責任のある処分はできません。

期日を指定して不用品を出すことをうながすチラシも、違法な業者が換金性の高い物のみ回収して、その他は置き去りにしていく可能性があります。

また、不用品を回収するので持ち込みをうながすチラシは持って行っても「無料対象ではない」といわれ、持ち帰る気にもなれず、支払いをしてしまうケースが多いです。

見積もり書をチェックしよう

見積もり書がしっかりしているかどうかは、重要なチェックポイントになります。

チェックするポイントは2つです。

  • 見積もりが安すぎないか
  • 現場を見て見積もりをしているか

見積もりが異常に安い業者は、不用品を回収しトラックに積み込み後、追加料金(運搬費用、積み込み料などの名目)を請求するという事例が報告されています。

高すぎる、払えないというと強引な態度に急変し、仕方なく支払うというケースが多いので注意が必要です。

運搬費用等は、現場から搬出するときの経路や交通量などで運搬料が決められています。

現場を見ずに見積もりをする業者は、この搬出経路(階段、エレベーター、交通量など)を確認していないので、当日見積もり金額に上乗せした高額な金額を請求することがあります。

見積もりの金額以外の追加料金がかからないことを確認することで、当日の思わぬ被害を防ぐことができます。

不用品回収を安全にするためのポイントは4つ

不用品回収を依頼するときの不用品回収業者を選定する基準は、「インターネットの検索」「郵便受けのチラシを見た」の主に2つです。

インターネットであってもチラシであっても、チェックするポイントは4つです。

  1. 依頼する会社の情報を調べる
  2. 見積もりは行政の紹介した業者と比べる
  3. 一括査定サイトで見積もりを取る
  4. 不用品回収以外の方法も考える

一つずつ解説します。

依頼する会社の情報を調べる

無料回収のチラシだけで不用品回収を依頼するのは危険です。まずはその会社の情報を集めましょう。

  • 法人名、住所、固定電話、ホームページがあり詳しい会社概要が確認できるかどうか
  • 一般廃棄物処理業許可を得ているかどうか

この二つが確認できたら、見積もりをお願いしましょう。

見積もりは行政の紹介した業者と比べる

見積もりは地元の行政が紹介した業者と比べることをおすすめします。

行政が紹介した業者の見積もりを見ることで、標準的な価格がわかります。

異常に安く見積もる業者は、追加料金がかかると思って間違いありません。

運搬料や積み込み料の有無なども確認し、見積もりに対して追加料金がかからないことも確認しましょう。

一括査定サイトで見積もりをとる

一括査定サイトというサイトがあります。

インターネットで検索するといろいろな一括査定サイトがありますが、廃品回収業者の一括査定のサイトを利用すると便利です。

その他の価格の比較サイトもありますが、一括査定サイトは宣伝目的のサイトではないので、情報として信用できます。

このサイトで検索すると、自宅まで引き取りに来てくれる業者や料金全般が一度に確認できます。

しかもこのサイトの業者は、役所の許可を得ている業者のみなので安心です。

一括査定サイトで確認できるのは以下の4つです。

  • 処分料
  • 運搬料
  • 搬出料
  • 対象エリア

それぞれの業者の価格を比較できるのもこのサイトの便利なところですね。

不用品回収以外の方法も考える

不用品回収は、お住いの市町村のルールに従って進めるのが一番ですが、それ以外の方法も考えてみましょう。

引っ越しのときの不用品回収は、引っ越し会社で引き取ってくれることがありますので、問い合わせてお願いすることもできます。

その日一日で引っ越しも回収もできるのなら、慌てて不用品回収業者を探す手間もなく済みます。

状態の良い家電製品や不用品はリサイクルショップに売ったり、友人に譲ったりすることも考えましょう。

フリマアプリネットオークションで売るのもいいですね。回収費用も抑えられ、資源の有効活用にもなります。

もし被害にあったらどうすればいい?

被害に遭ってしまったとき、被害に遭いそうになったときの対処法は2つあります。

  • 消費者センターに相談する
  • 領収書、名刺をもらう、その場で支払わない

被害に遭ってしまったときは、消費者センターに相談しましょう。

その際に領収書と会社名が分かる名刺などがあると、相談する上で役に立ちます。

その他にも、一般廃棄物処理業許可証を確認することと詳細な見積もり書(社印つきのもの)をもらうことも大切です。

回収の際のトラブルなどには毅然として対応し、消費者センターに連絡する旨を伝えることで被害を防げることもあります。

高圧的な態度で請求されて困ったときでも、その場で払わず振込みの口座を教えてもらうなど、消費者センターに相談する時間稼ぎをすることも考えましょう。

まとめ

不用品回収は無料ではできないと心得ましょう。

不用品無料回収のチラシだけで依頼すると高額な費用を請求されてしまう可能性が高くなります。

春は絶好の片付けのチャンスですね。

お住いの市町村のルールを知り、安心できる業者に不用品回収をお願いすることは、私たちにとって快適な生活への一歩となるでしょう。