突然ですが、ゴミ屋敷の問題にお悩みではないですか?

近年深刻化するゴミ屋敷の問題。対応策についてよく分からないという方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、ゴミ屋敷の対応法について、誰でも分かるように徹底的に解説していきたいと思います。

ゴミ屋敷でお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。

この記事を監修してくれた専門家

遺品整理士:菅野 武史

一般社団法人遺品整理士認定協会
認定遺品整理士(第 IS23822 号)

片付け業者にて3年、遺品整理業者で2年の現場経験を積んだ後、自身の会社を設立。年間500件以上の現場をこなし、現在も積極的に片付けや不用品回収案件に携わる。

近所にゴミ屋敷がある場合の対応

ここでは、近所にゴミ屋敷がある場合の対応についてご紹介します。

自治体に相談する

近所にゴミ屋敷がある場合の対応に「自治体に相談する」という方法があります。

これは、ゴミ屋敷に住む住人は、自宅がゴミ屋敷化していることに気付かず、仮に気付いていたとしてもどのように片付ければ良いかわからなくなっているからです。

例えば、本人にゴミを片付けようとする意志はあっても、天井にまで届くほどの大量のゴミの片付けをどこから手を付けるべきか判断できない可能性があります。

その場合はゴミ屋敷に住む本人のみならず、近隣住民が自治体に相談するようにしましょう。

相談することで自治体がゴミ屋敷の片付けに対応してくれる可能性があります。

また、自治体が片付け業者を紹介してくれることもあるでしょう。

場合によって、同時進行で自身のゴミ屋敷の片付け業者を探しておくことも大切です。

このように、自治体に相談することで、ゴミ屋敷を少しでもきれいに片付けることができるようになるでしょう。

消防署に相談する

近所にゴミ屋敷がある場合の対応は、「消防署に相談する」ということが挙げられます。

これは、ゴミ屋敷に住む住人が溜め込んだゴミは、他人が片付けることはできず、法律で罰せられることがないためです。

例えば、ゴミが家の中から外に飛び出し、そこにスプレー缶などが放置されていれば、それだけで放火による火災の危険性が増します。

また、ゴミ屋敷に住む住人が高齢者であり、身寄りがないために孤独死していることもあるかもしれません。

このように、近所にゴミ屋敷がある場合は、普段から大きな火災が起こる可能性を考慮し、地域の消防署に相談するなど、ゴミ屋敷に対しての意識を持ってもらえるよう準備しておくことも大切です。

できる限り、その地域に住む住人が力を合わせ、ゴミ屋敷問題を解決できるよう取り組むことも大切なことだと言えますね。

住人に直接話をする

近所にゴミ屋敷がある場合の対応は、「ゴミ屋敷の住人に直接話をする」ということが挙げられます。

これは、ゴミ屋敷の近所に住む人にとっては、ゴミ屋敷からの腐敗臭や害虫・害獣被害を受けているだけではなく、火災が起こる危険性も考慮し、私たちの健康と地域の安全について理解してもらうためです。

例えば、ゴミ屋敷から公道や隣家へゴミが飛び出す、あるいは敷地内に侵入しているなど、不快な生活環境を強いられることになるでしょう。

また、悪臭被害はひどく、健康被害が生じるのは目に見えていると言えるでしょう、このように、あなたが住む地域にゴミ屋敷があるという場合は、まずはゴミ屋敷の住人が話に耳を傾け、理解できる状態であれば、一度直接話をするという方法でコンタクトを取ってみましょう。

そうすることで、ゴミ屋敷を片付ける必要性を理解してもらえるかもしれません。

諦めずに地域全体で取り組むことが大切です。

ゴミ屋敷の住民を訴えることも可能

精神的苦痛を受けたということでゴミ屋敷の住民を訴えることも可能です。

これは、ゴミ屋敷の近隣に住んでいたために、悪臭や害虫・害獣の被害を受け、さらに健康被害を受けているためです。

例えば、ゴミ屋敷が近所にあるため、日々火災が起こるかもしれないという不安を抱えたまま生活していることもあるでしょう。

また、ゴミが原因で隣家の塀に汚れが付着してしまうなどの被害を受けることもあります。

しかし、実際はゴミ屋敷と隣家が受けた経済的損失に因果関係が認められる決定的証拠がない限り、訴えることが難しい場合もあります。

しかし、勝訴判決が下され、債権回収に実効性があれば、ゴミ屋敷の住民を訴え、損害賠償請求することもできるでしょう。

自治体の条例に頼るのもあり

近所にゴミ屋敷がある場合の対応は、ゴミ屋敷に対する自治体の条例がある地域は、それに頼ることも大切です。

これは、各都道府県の自治体によっては、ゴミ屋敷の条例を設けていることもあり、その条例に従うことでゴミ屋敷問題を解決することができるからです。

例えば、ゴミ屋敷に溜まり溜まった大量のゴミが敷地を超え、公道へ飛び出す、さらには近隣住民の敷地内に入り込んでしまうようなことが起こった場合は、自治体へ相談することでゴミの処分を行ってもらえます。

また、自治体がゴミ屋敷の住人に対してゴミの撤去について注意喚起を行うだけではなく、ゴミ屋敷を定期的に見回るなど、抑止効果を与えることもできるのです。

このように、あなたがゴミ屋敷の近隣に居住しているという場合は、あなたの住む地域の自治体がゴミ屋敷に対してどのような条例を定めているか確認し、自治体の条例に頼るようにしましょう。

実家がゴミ屋敷の場合の対応

両親を説得して片付ける

実家がゴミ屋敷の場合は、両親を説得することで片付けを行うなどの対応が必要となります。

これは、両親にとって大切なものを捨てられてしまうという不安から、片付けに応じない場合があるためです。

例えば、昔から使わなくても大切にしているものは、両親にとって宝物だと言えます。

また、もったいないという思いからものを捨てることができずに溜め込んでしまい、結果的にゴミ屋敷となってしまったかもしれません。

それに気付かずに生活をしていたため、想像以上のゴミを溜め込んでしまったということが分かります。

このように、実家がゴミ屋敷の場合は、捨てられたくないものに触られたくないために両親が片付けに応じない可能性もあるため、大切なものは取っておき大切に保管するということを伝え、双方が納得の上、実家の片付けを行うようにしましょう。

大切なものを捨てられることがないと分かったら、納得して片付けに応じてくれるかもしれません。

ゴミ屋敷片付け業者に相談する

実家がゴミ屋敷の場合、自力で片付けを行うことが困難だと判断した場合は、ゴミ屋敷片付け業者に相談することが大切です。

これは、自分ではあまりのゴミの量にどこから片付けを行えば良いかが判断できず、さらにゴミを溜め込んでしまうなど悪循環が起こるためです。

例えば、自力で片付けられると誤信しているため、ゴミ捨ての日を先延ばしにしてしまうなど、結局は自分でできないということが分かります。

また、大量のゴミを片付けてもまたゴミ屋敷になってしまうかもしれないという不安を抱えていることもあります。

このような場合は、ゴミ屋敷片付け業者にまず、現状のゴミ屋敷の状態を把握してもらい、どのように片付けを行うべきかを業者に相談するようにしましょう。

そうすることで、少しでもゴミ屋敷からゴミを捨て去ることができるようになりますよ。

不用品回収をするだけでもスッキリする場合も

実家がゴミ屋敷の場合、不用品回収業者に引取をしてもらい、ものをリサイクルさせるだけでスッキリと片付けることができる場合もあります。

これは、家具や家電などを捨てるのではなく、業者に不用品回収を依頼するだけで、大型のものを家の中からなくすことができるからです。

例えば、食器棚など、すでに機能していなければゴミとして扱い、処分すると良いでしょう。

あるいは冷蔵庫やストーブなども壊れて作動しないという場合でも、不用品回収で出してしまえばその分のスペースが空くため、家の中は広くなりますね。

このように不用品回収を行うだけで家の中がスッキリとすることもあるため、そのような業者を積極的に利用することをおすすめします。

 

自分の家がゴミ屋敷の場合の対応

続いては、自分の家がゴミ屋敷の場合の対応についてみていきます。

不要なものを捨ててみる

自分の家がゴミ屋敷という場合は、まずは不要だと感じるものを捨ててみることから始めてみましょう。

これは、明らかに不要なものを溜め込んでしまっていることが、ゴミ屋敷化を加速させてしまっているからです。

例えば、空き缶ひとつでも、大量に溜まればそれは不要なものになります。

また、昔から持っているけれど一度も使用したことがないというものも不要なものだと言えますね。

このように、自分の家がゴミ屋敷となっていると感じた場合は、まずはあなた自身の目に留まる不要なものを捨ててみることから始めてみましょう。

少しずつ捨てていくことで、ゴミ屋敷化に歯止めがかかるかもしれません。

まずは身の回りのもので捨てられるものがないかを再確認してみてくださいね。

あえて人を呼ぶ

自分の家がゴミ屋敷化してしまうことを防ぐためには、あえて家に人を呼ぶようにしましょう。

これは、誰も来ないから家の中が多少汚くてもよいと感じる、あるいはゴミ屋敷となってしまっても気にならないと感じるからです。

例えば、人が来ないと分かっていれば、ゴミをゴミ箱にすら捨てない、さらに、ゴミ捨ても行わないとなるでしょう。

また、洋服は脱ぎ散らかし、洗濯も行っていないなどということがあるかもしれません。

このように、自分の家がゴミ屋敷化してしまうことを防ぐには、家に人を呼ぶようにすることで、常に部屋をきれいな状態にしておかなければならないという意識を持つことができます。

その結果、ゴミ屋敷化することを自然と予防でき、きれいな家を保つことができると言えるでしょう。

そのため、あえて家に人を呼ぶという習慣をつけておくと良いですね。

ゴミ屋敷片付け業者に依頼する

自分の家がゴミ屋敷化してしまうことを防ぐためには、自分で片付けができないと判断した場合、あるいは精神病により片付けが困難だと判断される場合は、ゴミ屋敷片付け業者に片付けの依頼を行うようにしましょう。

これは、自分で手が付けられないほどのゴミが溢れている、また、片付けようと思ってもその意欲が湧かない、片付けられないような精神疾患を患っているために片付けが思うように進まないからです。

例えば、自力で片付けられると思っていたにも関わらず、結果、片付けられないためにゴミ屋敷の片付けを断念してしまうこともあるでしょう。

また、精神疾患が原因で片付けられないこともあります。

このように、自分の家がゴミ屋敷化してしまうことを防ぐためには、ゴミ屋敷片付け業者への依頼を検討するようにしましょう。

自治体に対応依頼する方法とコツ

では、ゴミ屋敷を自治体に対応をお願いするときは、どのようなことに気をつけたら良いのでしょうか。

ここでは、ゴミ屋敷の相談を自治体にする方法とコツ、その後の対応の流れについてご紹介します。

自治体への依頼方法とコツ

各地方自治体が独自に定めている「ゴミ屋敷条例」の内容は各々で少し異なります。

まずは役所へ相談しましょう。

担当課がわからなければ「総合案内」に連絡すれば対応してもらます。

役所に直接、苦情や相談をすることもできます。

この時、事前にゴミ屋敷の状況やどのような被害を受けているか説明できるようにしておくとスムーズに対応してもらえます。

なお、全ての地方自治体が条例を制定しているわけではないので、予めホームページで確認しておきましょう。

その後の対応の流れ

先述の通り、ゴミ屋敷条例は各地方自治体で少し異なります。

近隣住民からの苦情や相談を受けた後の大まかな対応の流れは以下の通りです。

ゴミ屋敷の調査

苦情・相談を受けた地方自治体は、実際に現地へ調査に赴きます。

ゴミ屋敷の状態や近隣住民への被害などを確認しながら、住宅の管理の可否を判断します。

ゴミ屋敷住人への指導・勧告

現地調査で住宅の管理が怠っていると判断されると、直接ゴミ屋敷の住人へコンタクトをとります。

ゴミ屋敷の住人へ健康状態への懸念や周辺への被害があることを話し、片付けの指導・勧告を行います。

支援

本人に片付けの意思があるが経済面で困窮していたり精神的・身体的に不自由な場合、支援を受けることができます。

生活環境保全審議会でゴミ屋敷の住人の状況を見て、支援の可否について話し合います。

支援の内容は各自治体で異なりますが、支援金の支給や団体と一緒に片付けを行うなどのサービスがあります。

主な支援内容は条例を確認してください。

改善の命令

指導・勧告を無視した場合、環境改善への命令が下されます。

これは強制撤去される最後の通達です。

この時点で、自治体によってはゴミ屋敷の住人の氏名を公開することもあります。

行政代執行

環境改善への命令にも従わなかった場合、行政が主体となり行政代執行が行われます。

ゴミ屋敷の住人の代わりに行政が片付けを行い、費用は住人持ちです。

ですが、個人の財産の扱いが難しく、なかなか行政代執行まで踏み込めないのが現状です。

さらに、強制撤去にくるまでにかなり時間がかかるため、すぐに解決できないため早めの相談が大事になります。

 

ゴミ屋敷片付け業者に対応をお願いする時のコツ

では、ゴミ屋敷を片付け業者に対応をお願いするときは、どのようなことに気をつけたら良いのでしょうか。

ゴミ屋敷片付け業者に対応をお願いする時のコツをみていきましょう。

相見積もりをする

ゴミ屋敷片付け業者に対応をお願いする時のコツは「相見積もりをすること」です。

これは、ゴミ屋敷の片付け業者と一言で言っても、たくさんの業者が存在し、それぞれに片付け費用の相場も異なるからです。

例えば、たくさん業者があっても、それぞれ各社によってゴミ屋敷の片付け費用に差が生じます。

少しでも費用を抑えてゴミ屋敷の片付けを行うことができる方が良いでしょう、このように、ゴミ屋敷片付け業者に対応をお願いする時は、最低でも3社の業者に相見積もりをしておき、その中でもあなたが最も納得のいく価格を提示する業者へ依頼するのがコツです。

1社だと相場がブレてしまい分からなくなることもあるため、複数社に依頼しておくと安心です。

少しでも価格が安ければ、ゴミ屋敷の住人の負担も軽くなるはずです。

追加料金がかからないことを確認する

ゴミ屋敷片付け業者に対応をお願いする時は、はじめに追加料金などがかからないことを確認しておきましょう。

これは、後にゴミの量が予想以上に多かったなどという理由から、ゴミ屋敷の片付け費用を追加請求されてしまうことがあるからです。

例えば、ゴミが予想していた場所以外からも出てきた場合、それだけ重量も多くなるでしょう。

また、埋もれたゴミの中から大型ゴミが発見されることもあります。

このように、当初提示してもらった見積金額以上に、ゴミの量によって追加料金が課せられてしまわないかどうかを、実際に片付けを実施する前にしっかりと確認しておくことが大切です。

もしも確認を怠っていれば、追加請求されることでトラブルが発生する恐れがあるため注意が必要です。

 

まとめ

今回はゴミ屋敷の対応についてご紹介しました。

ぜひ参考にしてみてくださいね。

最後までご覧いただきありがとうございました。