「毒親」という言葉をご損じでしょうか?
もしかしたらうちも…?と心当たりのある方もいるでしょう。
心当たりがあると思った方の理由のひとつには、家が「ゴミ屋敷」であるというのも含まれており、毒親=ゴミ屋敷とも考えられている傾向もあるのです。
実際には本当に毒親であれば家はゴミ屋敷なのか、今回はそんな疑問をまとめてみました。
「家がゴミ屋敷でつらい…」「ゴミ屋敷の実家をどうにかしたい!」と考えている方も、少しでも毒親かもしれないと思い当たることがある方も、ぜひ解決策の参考にしてください。
この記事の目次
毒親とは?原因は?
ひとことで「毒親」と言われても、よくわからない方も多いでしょう。
まずは最初に、「毒親とは何か」どういった定義があるのかをご紹介します。
毒親とは
毒親とは、毒になる親の略語であり、子供にとっては毒のように悪い影響を及ぼす親のことを意味します。
子供を所有物と考え、自分のためにあるものだと思っており、そのために子供は毒親に振り回されながら生活しているのです。
他にも過干渉であり、過保護すぎる一面も持っています。
また、子供が言うことを聞かなければヒステリーを起こし、子供が全て悪いと思わせることもあります。
さらに子供は、幼い頃から毒親にコントロールされながら毒親独自のルールに沿って育てられるため、社会に出るまで自分の家がおかしいと感じたことがない方も多いです。
また毒親によって子供は心に深く傷を負い、大きくなってからもトラウマとなることもあります。
子供が成長してからも毒親は子供を自分の所有物と考えるため、全ての行動をコントロールしようとする傾向もあり、大人になってからも親との関係に苦しむ子供が多いのです。
毒親になる原因
続いては、毒親になってしまう原因についてまとめました。
ADHD(注意欠陥多動性障害)
ADHDは集中力がなく、じっとすることが困難であり衝動的に思いついたことを行動にうつしてしまう症状が見られる障害です。
また、感情のコントロールも苦手なため、すぐに怒ってしまうことも多々あります。
掃除などをしていても別のことに気を取られてしまい、中途半端な状態で終わることもしばしばあり片付けが苦手というのも特徴なのです。
また、自分のことばかりを話してしまい、おしゃべりを始めると止まらないという特徴もあります。
ADHDが原因であれば、衝動性などによって子供がコントロールされてしまい、子供は毒親だと感じるのでしょう。
ゴミ屋敷になってしまうのも、片付けが進まず苦手だという特徴が原因であると考えられます。
うつ病
うつ病により感情の起伏が激しくなったり、コントロールできなくなったりすることが毒親の原因となっている可能性もあります。
うつ状態になった親は子供の気持ちには関係なく、依存したり感情の起伏により子供を振り回したりすることもあるでしょう。
機嫌が良い時の親の言動や行動とそうでない時の状態とに差が激しすぎると、うつ病である可能性も否定できません。
親自身の育った環境
自分の親が毒親の場合、毒親の親つまり自分から見て祖父母も「毒親」である可能性があります。
ただし、祖父母が毒親ではない場合もありますが、あまり愛されずに育ったり兄弟と比べられて育ったりなど、毒親自身の育った環境が悪いと毒親になってしまうこともあるのです。
必ずしも親自身の育った環境が悪いと毒親になるとは言い切れませんが、可能性はあるでしょう。
DV(夫による)
夫によるDVで怯えてしまい、毒親自身が身を守るために子供を犠牲にしてしまうという可能性もあります。
また子供を自分が「良い」と思った状態に無理にさせることで、夫からのDVも免れると考えている場合もあります。
他にも、夫によるDVや愛されないことのはけ口として、子供に依存し毒親になるケースもあるでしょう。
これって本当?毒親エピソード5選
毒親になる原因は様々です。
そして毒親による子供への扱いも様々なのです。ここからは毒親についてのあるあるエピソードについて紹介していきます。
毒親による理不尽なエピソード
家が散らかっている、もしくはゴミ屋敷
どんな家でもときには散らかることもありますが、毒親の家は常に散らかっていることが多いです。
また、散らかり具合も半端なく、まるでゴミ屋敷おようになっている場合もあるでしょう。
身なりは綺麗なのに自宅だけがゴミ屋敷という状態もあるので、子供からすれば「家も綺麗にすればいいのに」なんて思うこともあります。
また子供が片付けようとするとヒステリーを起こされて、片付けが全くできない状態になるのも一つの特徴です。
着る服を指定される
毒親の支配力は子供の服選びにまで及び、日々着ていく服を指定されてしまうのです。
小学生のうちならまだなんとかやり過ごすこともできたかもしれませんが、さすがに大人になってからではツライものがありますよね。
しかも自分で購入した服も毒親が気に入らなければ全て捨てられるということもあるので、服を買うのも一苦労です。
いくらダサくても、恥ずかしくても、子供は小さいうちは反抗できませんし、大人になってからもどこか呪縛から解放することができず、したがってしまうのです。
友達や彼氏と勝手にコンタクトを取る
日記やメールを読んだりする親もいますが、毒親になると子供の携帯の連絡先を自分の携帯にも登録したり、メモにとっておいたりします。
そして友達や彼氏に勝手に毒親がコンタクトを取ってしまうことがあるのです。
特に娘に彼氏ができると危機感を覚える毒母が、彼氏に暴言メールを送ったり電話で直接別れを無理強いすることもあるのだとか。
つまり、毒親は子供の交友関係にまで足を踏み入れ、制限をかけてしまうこともあるのです。
お小遣いやバイト代は全て取り上げられる
毒親はなぜか常にお金がないことが多いため、子供のお年玉などのお小遣いから、成長してバイトで稼いだお金まで取り上げてしまいます。
「貯金しといてあげる」という親の見え透いた嘘などはどの家にもありますが、毒親はそういったことも言わずにサクサク使用してしまうのです。
習い事や進路を勝手に決める
子供がやってみたいと言う習い事に関してはスルーするのに、毒親が勧める習い事は強制的に通わせられます。
また、習い事を辞める時も毒親の都合です。
さらに進路まで勝手に決めてしまうので、受験や志望校まで全て子供が通いたい学校ではない場合もあるでしょう。
受験するかどうかも毒親が決めてしまうので、子供の将来や人生自体も毒親が決めているような状態になってしまうのです。
気がつきましたか?あなたの親も毒親かもしれない
毒親エピソードは他にもたくさんありますし、もっと驚くようなことをされている方もたくさんいます。
ただ、このエピソードがおかしいということに、子供は意外となかなか気がつくことができないのです。
子供のうちで気がつくきっかけとなるのは、周囲の子供の家庭の状況とは全然違うということを知り驚くためで、「自分の家が当たり前ではない」と理解できて初めて気がつくのでしょう。
大人になるまで気が付かなかった人も、他の人の育った環境を知り自分との違いを改めて実感して気がつくことが多いですね。
もしかすると自分の親も毒親かもしれません。また毒親はあからさまな肉体的虐待はほとんど行いません。
ゆるい精神的な虐待をするため、なかなか周囲は気がつくことができないのです。外面も良かったりするので、普通の家庭に見えてしまうことがほとんどなのだとか。
もしかしたら?おかしいかな?と感じたら、自分でも素直に多くの意見を取り入れて、客観的な判断をするのが良いでしょうね。
なぜ【毒親=ゴミ屋敷】と言われるの?
続いては、毒親だとゴミ屋敷になると言われている理由についてまとめました。
よく言われているのが【毒親=ゴミ屋敷】ですが、いったいなぜなのでしょうか。
原因は精神疾患などが関係している
実は毒親になる原因とゴミ屋敷が深く関係しているため、【毒親=ゴミ屋敷】が出来上がってしまったのです。
特にうつ病やADHDの場合、片付けることが苦手なためゴミ屋敷になりやすいのです。
また、ゴミ屋敷だからといっても周囲からの目はとても気にするため、身なりはとても綺麗な状態なのです。
だからこそわかりにくいのですが、やはりゴミ屋敷になると臭いもひどくなるので、ある程度ご近所の方々にはバレている可能性が高いでしょう。
また、毒親は自分が一番であるという考えを持つため、子供や親族などが片付けをすることを望まず激しく抵抗する特徴もあります。
自分ができていないこともわかっているのか、自分のプライドが傷ついてしまうのを恐れているのか許さないのか、人によって理由は違いますが、とにかく手を出すと激しく怒り出すでしょう。
このように精神疾患はゴミ屋敷と深く関係しており、毒親の原因が精神疾患であれば、ゴミ屋敷になる可能性は高くなってしまうのです。
放置できない!どうする?毒親実家のゴミ屋敷対処法
じゃあ一体どうすればいいのか…方法がわからず途方に暮れてしまいますよね。
そこでどのように対処を進めていけばいいのか紹介しています。
ある程度でも良いので、ぜひ少しでも対策の参考にしてください。
まずは関係の修復から
一番の方法は関係の修復です。毒親との関係が修復できれば、前に進めることができるようになります。
そして今までとは違い、毒親との関係を親上位ではなく対等になれるようにすることが重要です。
一人ではできないのなら、専門家の意見も取り入れながら進めてみましょう。
ただし、そこまで簡単にはできません。毒親の考えというのはかなり硬いため壊すことも難しいです。
また、説得ができなければゴミ屋敷の対処もかなり難しくなるでしょう。
それでも、今までのことがありながらも、過去に大切な思い出があったり、やはり大切だと感じるのなら、自分の気持ちにケリをつけるために一度話し合うことも必要です。
修復を希望するのなら最初から対等にはできないので、下手に出ながら様子を見て、専門家の意見も参考にしながら関係修復を目指してください。
修復が可能なら一緒に少しずつ片付ける
毒親との関係を少しでも修復することができたのなら、次は少しずつ掃除についても話をしてみましょう。
一度に全てを行うことはできません。
それでも「快適に暮らしてほしい」という気持ちを伝えつつ、「一緒に片付けない?」とプライドが著しく傷つかないようにしながら進めてみても良いですね。
少しでも話ができるようになるまで、相当な時間がかかる可能性もあります。掃除のことを話題にすることも、難しい場合があるでしょう。
それでもゆっくりと時間をかけることで、状況が変わる可能性もあります。
毒親に合わせなければならない状況になる場合もありますが、できるだけ自分の気持ちやペースに合わせられるようにして進めてください。
また、進めるなら1日に小スペースをひとつのみ、本棚だけとか台所の下の収納だけなど、ほんの少しずつが良いでしょう。
慣れてくれば徐々に増やしても良いですが、無理に行うのは危険です。
毒親は毎日同じ状態ではありませんので、毎日が一進一退だと思いながら接してみましょう。
負担が大きければ業者へ依頼
ゴミ屋敷となればかなりのゴミの量になっている可能性がありますよね。
そこで、自分たちで掃除をすることが難しいと感じた場合や、負担が大きいと感じた場合には業者を利用してみましょう。
ただし、毒親が受け入れない場合もあるということも想定しておきましょう
毒親の考えは日々変わってしまう場合もあるので、気持ちが変わらないうちに進められるようにしなければなりません。
もしかすると前日や当日になって「嫌だ」と言いだし、ヒステリーを起こす可能性もあります。
この場合には無理強いはせず、いったん利用は控えた方が良いです。
ただし、今後毒親との関係についてどうなっても良い、それよりも家を綺麗にしたいという気持ちが強いなら、毒親を外に連れ出してください。
コンサートやお買い物や旅行などに誘い出し、自分がついていかなくても良さそうなら同行する必要はありません。
とにかく家から外に出すことができればその間に強行することができます。
ただし強行する場合には、後で揉める可能性もあるのである程度覚悟して行いましょう。
関係の修復ができない場合
関係の修復を努力しても無理な場合は、諦めるか業者に依頼して強行するかのどちらかになるでしょう。
毒親との関係は簡単には修復できません。修復するためには自分にも大きな負担がかかってしまいます。
関係の修復ができない場合や、掃除を進めることができない場合は無理をしないようにしてください。
ただしゴミ屋敷を掃除してくれる業者を利用して強行する場合には、かなり高い確率で後日トラブルになる可能性もあるので注意しておきましょう。
毒親がいなくなるのを待つ
関係の修復よりも楽にゴミ屋敷を掃除したい場合には、最終的に毒親が亡くなるのを待つしかありません。
毒親がいなくなったところで、その家や土地などが誰のものになるのかが明白になるはずです。
自分のものになるのであれば、あとは自由にできる場合もあるでしょう。
ただし亡くなったからといって簡単に進められるかどうかは、その時にならないとわかりません。
状況によって、ゴミ屋敷を掃除できるようになれば業者を利用して、一気に家を綺麗にしてしまいましょう。
毒親によるゴミ屋敷の片付けも最後は自分で決断を
毒親によってゴミ屋敷になってしまった家は、綺麗にするかどうかは毒親が決められることではありません。
そもそも決めることができていたなら、今ゴミ屋敷にはなっていませんよね。
だからこそ、片付けるのか放置するのかを決断するのは自分しかいないのです。
実家をどうにかしたいという思いがあるのなら、何かしら行動しなければなりません。
ただし、関係の修復など自分にかかる負担も大きくなってしまいますし、毒親と関わる覚悟も必要になります。
自分が傷ついてしまったり辛い思いをしたりすることも含めて、ゴミ屋敷の掃除を進めていくにはたくさんの壁があることをしっかりと覚えておくようにしてください。
また、負担が大きすぎて自分が壊れてしまいそうになるのなら、無理をしないように自分も守りましょう。
できれば専門家にも相談に
最近では各自治体でゴミ屋敷に関する相談窓口も開設されるようになりました。
ただし、自分の住んでいる地域に必ずあるとは限らないので注意してください。
専門家であればゴミ屋敷清掃業者に相談するのも良いですが、様々なことを想定して弁護士などに相談するというのもひとつの手段です。
また、出来るだけ自分のケアにも注意しておきたいので、セラピーやカウンセリングをしてもらえる場所も見つけておくようにしてください。
ゴミ屋敷の掃除に関しては、専門家への相談も自分にとってはとても強みになってくれます。
メンタル面でも支えとなってくれるので、必ず毒親と接するときもゴミ屋敷の掃除を計画するときも、相談できる専門家を見つけておきましょう。
まとめ
毒親の原因となる精神疾患などの病気は、ゴミ屋敷という副産物まで生み出してしまう場合があります。
ゴミ屋敷も「親ならしっかり掃除してよ」と思う方もいるでしょう。
ですが仕方のないこともありますし、どうしようもないこともあります。
「愛情」だけでは解決できないことが親子であっても起こるのです。
親が毒親だとなぜか子供にかかる負担が大きくなってしまいます。
だからこそゴミ屋敷の清掃業者や弁護士、地元の自治体のほかセラピストやカウンセラーなど相談できる専門家へ頼ることも大切です。
また、自分ではどうしようもないことを一人で挑んではいけません。
頑張りすぎてもいけませんし、諦めることや逃げることも大切です。
ただし、自分で決断しなければならない部分もあるので、その時だけ気持ちをしっかりと強くして、自分のために良い決断を行うようにしてください。
ゴミ屋敷も自分の幸せのために、できる限り解決できるように、しっかりと考えてから進めましょう。