ゴミ屋敷のお部屋に何だか分からない虫が・・・!

一体この虫は何!?と思っている方。

この記事は、そんなゴミ屋敷に発生した虫について知りたい人のための記事です。

本記事では、ゴミ屋敷に虫が発生してしまう原因、どうしたら虫が発生しないのか、などについて解説していきます。

ゴミ屋敷の虫について知りたい方は必見です。

この記事を監修してくれた専門家

遺品整理士:菅野 武史

一般社団法人遺品整理士認定協会
認定遺品整理士(第 IS23822 号)

片付け業者にて3年、遺品整理業者で2年の現場経験を積んだ後、自身の会社を設立。年間500件以上の現場をこなし、現在も積極的に片付けや不用品回収案件に携わる。

ゴミ屋敷に必ずいる虫の種類7選

ここでは、ゴミ屋敷に発生する主な虫についてみていきましょう。

ゴキブリ

ゴミ屋敷化した家の中は、足の踏み場もないほどのゴミで溢れているため、そこにはゴキブリが大量発生します。

これは、ゴミで溢れた家の中の通気性が悪く、湿度が高くなり、ジメジメとした場所を好むゴキブリは、そのようなゴミ屋敷に住み着いてしまうからです。

例えば、食べたものの食べカスだけではなく、お弁当の箱、ペットボトルなど、あらゆるゴミから出るニオイにつられてゴキブリがやって来ることもあります。

それだけではなく、高い湿度の中が暮らしやすいなど、ゴキブリの格好の棲家となってしまうのです。

このように、長年ゴミを溜め込み、ゴミ屋敷化した家の中には私たちが想像する以上にゴキブリが大量発生していると言えるでしょう。

ハエ

ゴミ屋敷には、ハエが大量発生します。

これは、ゴミ屋敷にたくさん捨てられ堆積しているゴミの種類によって臭いが発生し、その臭いにつられてハエがたくさん集まってくるからです。

例えば、コンビニ弁当の空箱、また、食べ残したお弁当、お菓子の食べカスなど食べ残った食べ物が腐り、それらが堆積することでハエが喜ぶ格好の餌場となってしまうのです。

さらに、腐った食べ物などに新たに卵を産みつけることによって、ハエが大量発生してしまうことも考えられます。

また、ハエは腐った臭いを発するものに敏感に反応するだけではなく、特にゴミ屋敷の配管は汚れで詰まり、強烈なニオイを発していると考えられます。

このように、ゴミ屋敷にはハエなどの虫による害虫被害が発生してしまうと言えるでしょう。

ヒメカツオブシムシ

ゴミ屋敷に発生する虫には「ヒメカツオブシムシ」という乾燥に強く活発な行動をする虫がいます。

これらのヒメカツオブシムシは、ゴミ屋敷化した家の中に必ずと言って良いほど住み着き大量発生しています。

これは、ゴミ屋敷が適度な室温と湿度を保ち、ゴミで溢れた中にヒメカツオブシムシの好物となる「衣類」や「絹織物」などの繊維製品や、「カツオ節」や「穀物」、「豆」などの乾燥食品、食べ物の食べカスなどを餌にして生きているからです。

例えば、穿孔能力が高いヒメカツオブシムシは、硬い食品容器や袋類、ダンボールでさえ穴を空ける力を持っているため、生命力の強さがうかがえます。

このように、ヒメカツオブシムシが大量発生することを防ぐには、家の中がゴミ屋敷化してしまわないよう、掃除と片付けを行うことが重要です。

チャタテムシ

ゴミ屋敷によく発生する虫には、茶色くて小さい「チャタテムシ」がいます。

このチャタテムシはお米の中や小麦粉の中などにその姿をよく見かけます。

チャタテムシが大量発生する理由は、湿度が高く、ホコリがたくさんたまっているような場所に生えるカビを餌に生きているためです。

例えば、ゴミ屋敷は当然、ゴミが家の中のそこらじゅうを埋め尽くしているため、それだけホコリもたくさんあることが分かります。

また、通気性の悪さから湿気がこもりやすく、家のあらゆるところにカビが発生しやすい環境に

このチャタテムシの死骸が空気中に漂い、それを吸ったためにアレルギーを引き起こしたり、ぜんそく症状を引き起こすなど、健康被害が懸念されています。

このように、ゴミ屋敷化した家の中には、必ずと言ってよいほど小さくて茶色い色をしたチャタテムシが大量発生していると言ええるでしょう。

アシタカグモ

「アシタカグモ」はあまり聞き慣れないクモですが、実にその大きさは約13cmにも及ぶと言われています。

このアシタカグモがゴミ屋敷にたくさん住んでいることをご存知ですか?

アシタカグモは、ゴキブリなどを捕食してくれる益虫の位置付けにあります。

そのため、益虫と聞くだけで、ゴミ屋敷の中にいても良いと勘違いしてしまいそうですね。

でも、ゴミ屋敷には驚くほどのゴキブリが大量発生していて、それを捕食するアシタカグモの姿も見かけます。

例えば、ゴミ屋敷のゴミを食べるためにゴキブリやネズミがいれば、必ずアシタカグモも住み着いていると言えます。

このように、ゴミ屋敷にアシタカグモがいれば良いと感じるかもしれませんが、実はそれ以前に害獣や害虫が大量に潜んでいるため、根本的なゴミ屋敷の片付けを行う必要があると言えます。

ゴミ屋敷には、大量の蚊が繁殖しています。

これは、ゴミ屋敷に住む住人が、庭やベランダで草花などの植物を育てていた、また、庭に空き缶が散乱しているなどという状況で、そこに溜まった雨水に蚊が大量繁殖しやすい環境を提供しているからです。

例えば、ゴミ屋敷の住人は庭の手入れも怠っている傾向にあるため、庭に放置した植木鉢の受け皿や、バケツの中に雨水が溜まり、そこに蚊が卵を産み付け、大量繁殖に至ってしまうと言えるでしょう。

このように、ゴミ屋敷に蚊が増えるというイメージがない方も多いようですが、実は、ゴミ屋敷ほど雨水が溜まりやすい場所がたくさんあるために蚊が大量繁殖し、住むための絶好の環境が整っていると言えるのです。

ダニ

ゴミ屋敷は、害虫となるダニが大量繁殖しています。

これは、食べ物のカスやホコリだけではなく、住人から出るフケ、そして皮脂などあらゆるものを餌にし、ダニが繁殖しているからです。

例えば、ゴミ屋敷の中は大量のゴミやホコリで溢れ返っていて、万年床になっています。

さらに、部屋じゅうにゴミが散乱しているため、掃除をすることさえできない状況になってしまい、日を追うごとにゴミが増え続けてしまいます。

ダニが大量繁殖してしまうと、全身をダニに刺され、かゆみを伴うだけではなく、場合によってはシックハウス症候群を引き起こし、私たちの健康被害が顕著に進んでしまうことになるでしょう。

このようなことから、ゴミ屋敷には多くのダニが生息し、住人のみならず、近隣住民の健康被害も懸念されるため注意が必要です。

 

どうしてゴミ屋敷には虫が発生するの?

では、そもそもなぜゴミ屋敷には虫が発生するのでしょうか?

ここでは、ゴミ屋敷に虫が発生してしまう原因について解説していきます。

生ごみなどの餌が豊富だから

ゴミ屋敷は、水回りなどが不衛生な状態です。

そのため、害虫が喜ぶ生ゴミなどの餌が豊富であると言えるでしょう。

これは、食べ物のカスや生ゴミなどをはじめ、カビ、ホコリなどを餌にしてゴキブリやチャタテムシ、ハエや蚊などが大量繁殖してしまうからです。

例えば、ゴミ屋敷へ行くと、必ず見かけるのはゴキブリです。

そしてゴキブリを餌にするアシタカグモの姿が見られるなど、害虫が餌となるものが豊富に揃っています。

このように、生ゴミなどが腐敗し、ニオイやカビが発生するなど、害虫にとって格好の餌場となってしまうことでゴミ屋敷には虫が大量発生してしまうと言えるでしょう。

ゴミ屋敷に虫が発生することを防ぐためにも、ゴミ屋敷化してしまう前に「ゴミを捨てる」などの片付けを習慣化することが大切です。

掃除をしないため卵をどんどん産んで繁殖するから

ゴミ屋敷に虫が発生するのは、掃除をしないために害虫が卵をどんどん産み、繁殖してしまいます。

これは、ゴミ屋敷の床一面がゴミで埋め尽くされ、足の踏み場もない状態の中で家の中を掃除することができないからです。

例えば、食べ物の食べカスが散乱し、空容器やペットボトルが放置され、さらに、衣類が散乱するなど、家の中がホコリまみれとなっています。

また、掃除をしないことで害虫に住みやすい場所を提供してしまっていると言えるでしょう。

このように、ゴミ屋敷化してしまった家は、掃除をしないからという理由だけではなく、掃除ができないほどの住環境となってしまっていることが分かります。

そして、これからも掃除を行わないと、害虫が卵を産みつけ繁殖してしまうと言えるでしょう。

ゴミ屋敷の害虫は人体に悪影響を及ぼすリスク

ゴミ屋敷に住むことは、人体に大きな悪影響をもたらす危険があります。

ゴミ屋敷には大量のカビやホコリが充満しているため、その場所で生活をしていると、アレルギーや皮膚疾患を患う可能性が高くなってしまいます。

それらは、肺や皮膚だけではなく、脳や眼、肝臓などにも悪影響を与え、咳・皮膚の赤み・くしゃみ・眼のかゆみなどの症状を引き起こします。

また、ハエやダニ、ゴキブリなどの害虫が、細菌やウイルスを運んでくる可能性も。

害虫が運んできたウイルスによって、食中毒や感染症にかかってしまうという事態も考えられるでしょう。

ゴミ屋敷の害虫駆除方法は?

では、どうしたらゴミ屋敷に虫が発生するのを防ぐことができるのでしょうか?

ここではゴミ屋敷の虫に関する解決策についてご紹介します。

部屋を綺麗に保つ

ゴミ屋敷に大量の虫が発生することを防ぐための根本的な方法は、部屋を綺麗に保つことです。

これは、ゴミ屋敷化してしまうと、部屋の中を片付けることができなくなるだけではなく、毎日食べた物の食べ残しや食べカスなどが生ゴミとなり、そこにゴキブリやハエなどの虫が寄ってくるためです。

例えば、食べ物の空容器などのゴミや、食べ物の食べ残しが腐る、それ以外にも部屋の中がもので溢れ、床が見えなくなるほどのゴミが溜まってしまうこともあります。

そうすると、それらのゴミを餌に大量の虫が繁殖し、発生する可能性が高くなります。

このようなことから、ゴミ屋敷に虫が発生することを解決するには、常に部屋を綺麗に保つことを心掛けることが大切です。

殺虫剤を撒く

ゴミ屋敷に発生する虫を対策するには、片付けを行う前に殺虫剤を撒くなど害虫駆除を行うことです。

これは、ゴミ屋敷にはあまりに大量の害虫が住み着いているためです。

例えば、ゴミ屋敷の中に生ゴミが多い場合、これまで見たことがないくらいの虫が生息していると考えられます。

大量の虫がいるゴミ屋敷を片付けるとなると、害虫がそこらじゅう姿を現すと、片付けようとしても嫌になってしまいます。

このように、ゴミ屋敷に発しする虫の対策を行う際は、まずは霧状になった設置型の殺虫剤を使用し、部屋全体の害虫駆除を行いましょう。

とは言え、通常の家の殺虫とは異なり、ゴミが山積みとなっていることから、通常よりも多めに殺虫剤を使用し、駆除することをおすすめします。

片付け業者に依頼する

ゴミ屋敷に発生する虫を解決するには、片付け業者に依頼するのが最善の方法です。

なぜなら、ゴミ屋敷の清掃を請け負う業者は、家の中の片付けはもちろん、害虫駆除においても専門の知識と実績を持っているため、私たち素人が堅実に片付けを行うよりも短時間できれいに片付けを行うことができるからです。

例えば、ゴミの分別や大型ゴミの処分、また、リサイクルを行ってもらえるなど、依頼主にとってもメリットがたくさんあります。

また、近隣住民への配慮もあり、トラブルを生じさせないようゴミ屋敷の片付けを行うことも可能です。

このように、自分でゴミ屋敷の片付けを行うことが困難なほどの害虫が発生している場合は、片付け専門業者に依頼することをおすすめします。

虫が怖くて駆除できない人はどうしたらいいの?

虫がどうしても怖くて、駆除できないという人もいますよね。

そんな時は、片付け業者に依頼するか、害虫対策グッズを利用しましょう。

害虫対策グッズには、スプレータイプはもちろん、シートタイプや、液体タイプなど、様々な商品があります。

自分の合ったものを使い、害虫を効率的に駆除していきましょう。

また掃除をする前に、燻製式の殺虫剤をたいておくのも、一つの手です。

害虫対策グッズを使用する時は、マスク、ゴミ手袋をして、皮膚につかない・吸い込まないことに注意しましょう。

まとめ

今回はゴミ屋敷の虫についてご紹介しました。

ゴミ屋敷には、ゴキブリ・ハエ・ダニなどのほか、ヒツメカブトムシやアシタカグモなどの害虫が大量発生することがわかりました。

害虫は、主に生ゴミを好み、卵を植え付けどんどん繁殖していきます。

人体に悪い影響をもたらすので、注意が必要です。

部屋を清潔に保つように意識したり、殺虫剤を使用したり、業者に依頼したりすることが、効果的です!

ぜひ参考にしてみてくださいね。最後までご覧いただきありがとうございました。