どうして物を捨てられないのでしょう?

物を捨てられないのは心の中にある心理的な要因があります。

しかし、物を捨てられないからといって、何でもかんでも捨てられないと言えばそうではありません。

捨てられない時というのは、「ちょっと待てよ、それは捨てることはできないんじゃないか?」と、心の中で抵抗感が出るのかもしれません。

物を捨てられない心理とは何か?捨てられない時の心の動きを知ることが大切です。

そこのところを踏まえて捨てられない心理と原因について考えていきましょう。

捨てられない人の心理

もったいない

「まだこの先に使えそう」「捨てることが何だかもったいない」

このようにもったいないという気持ちが捨てられない原因となります。一度もったいないと思うようになると、それが習慣になって、部屋の中に物がどんどん溜まってしまいます。

しかし、実際はおよそ70%以上の物が使用頻度がほとんどなくなった、あるいは全く使用されていない状態になっているのです。

もったいないと残しておいて使用している物はありますか?

本当に使える物であれば、使えるor使えないの意識は頭にないはずです。なぜならば、使うという前提で使用しているからです。

使えるor使えないと考えるようになった時点で、すでにもう必要のない物になっているんだと自覚する必要があります。

そのため、「迷い」が生じた時にはそれは捨てることを示唆するサインなのかもしれません。

もしかしたら使うかもしれない

断捨離や片付けの際によく陥りがちなのが、もしかしたら使うかもしれないと思ってしまうことです。

しかし、残しておいて使ったことがあるのはほとんどないはずです。

このように「迷い」が生じてしまっている時点で、すでに不要な物であると自覚することが大切です。あとは覚悟を決めて思い切ってゴミ箱に入れます。

今、この瞬間にあなたにとって必要な物とは何でしょうか?

今、この瞬間だけに集中することです。ここを基準に考えることが、もしかしたら使うかもしれないから脱却するコツになります。

物を大事にしなきゃいけない【罪悪感】

物を大事にしないといけないのは大切ですね。では、どんなものを大事にしないといけないでしょうか?

これを説明することができる人はほとんどいないと思います。私たちは聞いたことや見たことを鵜呑みにしてしまうことがあります。

物事を上手く行う上でもよく考えることが大切です。それは片付けの際にも同じことが言えます。

物が多いことは良いことだと、どこかで信じていませんか?本当に物を大事にするためには、やはり不要な物を捨てなければいけません。

なぜなら、自分にとって必要な物を見極められないと、何が必要で何が不要なのかが分からずどんどん溜まっていくからです

物を大事にしなければいけないと思うのは物質に貧しかった時代に通じる価値観です。しかし、今は物に溢れた時代になってますね?

それなのにいつまでも物質に貧しかった時の価値観のままでは、うまく日常を送ることができないのです。そして厄介なのが本人に自覚がし辛いところです。

具体的に言うと、何だかいけないという違和感はあるけど、どうしたら良いかわからない。このような感じです。

そのため、新しい時代の価値観を受け入れることです。

本当に必要な物だけを厳選して部屋に入れる習慣にしていくよう、物が多いことは必ずしも良いとは限らないと、認識を改めることが必要です。

また、貰った物を捨てることは難しいですね。

なぜならば、貰った物を捨てるのは「申し訳ない」と思うからではないでしょうか。いかがでしょうか。しかし、物は物であってそこに相手は存在しません

ここで大事にするべきことは、その時に送ってくれた人の行為そのものに感謝することです。

行為であって貰った物ではありません。もし、今までよりもっと感謝の気持ちを持って受け取ることができたら?

私たちは受け取ることが実は下手なのかもしれません。受け取る感謝の気持ちが足りないおかげで、貰った物を捨てることに躊躇してしまうのかもしれません。

もっと受け取ることに感謝の気持ちを持ってみてはいかがでしょうか?

思い出の品物をどうしたら良いかわからない

思い出の数の品々…とても捨てるには心苦しいものがありますね。

目にした瞬間、手にした瞬間、あの時の記憶が蘇ってきて、「ああ、あの時は楽しかったなぁ」「あの時はあんなこともしていたなぁ」と懐かしく感じてしまってつい時間も忘れてしまいそうです。

思い出の品を捨てられなくなっている理由は、過去の思い出に浸ってしまうことです。それによって情が移ってしまい、捨てることができなくなります。

物は何でもかんでも捨てれば良いというわけではないので、プラスの気持ちになれるのであれば、遠慮なく取っておくことも方法の一つです。

なぜなら、シンプルライフでは、プラスの気持ちになれるものは所有するべきと考えるからです。

そのため、マイナスな気持ちになってしまう物に限って捨てるようにしましょう。

見栄を張りたい

捨てなければならないのになかなか捨てられない物のひとつとしてよく挙げられるのが服などのファッション小物です。

ファッションには流行や定番などがあり、流行にも波があるため「いつかまたブームが来たら使えるかもしれない」と考え捨てられなくなりがちです。

特に女性に多いと言われ、中には買い物依存症に陥り、自分一人では着られないほどの量の買い物をして自己破産に陥るケースもあります。

自己破産は極端な例だとしても、自宅のクローゼットに洋服が収まりきっていない人は多いのではないでしょうか。

このように服を捨てられないという人はファッションに対して人よりもおしゃれに見られたいという見栄が勝っているために、物が捨てられなくなっています。

自分の決断に自信がない

物が捨てられない人はズバリ、自分に自信を持てていないケースが多いです。

「これは捨てていいんだろうか」「後で後悔しないか」などと考え、自分の選択が正しいものなのか、自問自答するも後悔するのが怖くてなかなか判断するまでに至りません。

なぜ、自分に自信が持てないのか?あるいは持てなくなっているのか?

それは物を捨てられない以前に、別の悩みを多く抱えているからではないでしょうか。

例えば、日常生活での人間関係や環境の変化などです。そういったことで悩み、時間的な余裕が取れなかったりすると、よし、物を捨てようという気持ちにはなりません。

その結果、物が捨てられず、物が捨てられない自分への嫌悪感が生まれ、考え方がネガティブになり、自分への自信がなくなるという負のスパイラルに陥ってしまいがちです。

物を捨てられない人の特徴(性格)

物を捨てられない人の特徴として、性格が優しい、安さにこだわる、衝動買いしてしまう、自分で判断することが苦手、精神的に余裕がない、物がどこに・何があるか把握していない、ファイルを整理するのが苦手などのことが挙げられます。

性格が優しい人の頭の中には「誰かが使うかも?」なんてこともよく浮かびますし、安いものをついつい買ってしまう人や衝動買いをしてしまう人は、余計なものを買ってしまうということがあります。

捨てるためのコツ

捨てることができない人が捨てることをできるようにするために、考え方や捨てるためのコツがあります。

そちらを紹介したいと思います。捨てられない方は、参考にして捨てられるように頑張ってみましょう。

 「いつか」は絶対来ない

「いつか」捨てる。「いつか」必要になる。

このような認識を見つめなおしましょう。

収納スペースは有限であり、そのスペースを使わない物が占めている現状の方がよっぽどもったいない状況なのだと認識を改めてください

「いつか使うかもと思う物」は、70%の物が「二度と使わない物」でもあります。

その場で捨てるのが難しければ、「○か月後に見直す」と書いた段ボールに詰めておき、期日がやって来たら、もう一度開けてみましょう。

その間に一度も箱を開封しなかった場合、それはもう「必要ない物」で、捨てても大丈夫です。

 今使わないものは、この先もいらないもの

何事も後回しにすればするほど片付かないものです。

後回しにすると忘れてしまう癖のある人は、いっそのこと「今使う」「今使わない」で自分の持ち物を整理し直し、思い切って今使わない物は今すぐ捨てましょう

仕事で使う書類や資料になるかもしれない本などは「来るべきいつか」を想定してなかなか捨てられないかもしれません。

しかし、統計によると、仕事に使う資料の98%が「一年以内に収拾した情報媒介」という結果があります。

現在は、インターネットの普及により、過去の情報を探しやすくなっています。

そのため、一年以上使わなかった紙媒体の資料はすぐに処分した方が良いでしょう。

どうしても気になる場合には、スキャナーで取り込みデータとして残すという手もあります。

必要ない情報であれば、作業を続けるうちに「ここまでの労力を割く価値はない」と判断を下すことになるかもしれません。

 感謝の気持ちで罪悪感を和らげる

「物を捨てるのは悪いこと」という罪悪感のせいでなかなか物を捨てられないのであれば、そもそも「物を収拾する」ことをやめましょう

欲しいものがあるとき、それを捨てる時のことまでよく考えるのです。物に対する感謝の気持ちがあれば、簡単に物を増やすという選択肢は生まれません。

もったいない、罪悪感を感じるといった心理的な問題で物を捨てられない場合は、自分の認識を変えることで「捨てられない人」から「捨てる人」に変わることができます。

普段から物への感謝の気持ちを持つことで、捨てることに悩まなくて済むような生活を送りましょう。

 思い出は心にしまう

思い出は物にあるのではなく、心の中にあるのです。

大事な思い出なら物がなくなっても消えません。人はただ思い出を物に投影しているだけなのです。

大事なのは一つ一つの思い出にある「物語」です。物ではありません。その思い出を心の中にしまっておくことが大切です。

 思い出を別の形にする

昔着ていたお気に入りの服、子どもの作品、人から貰った旅の思い出など、気持ちが詰まった物は写真で残し、実物は処分します。

写真はデジタルデータとしてかさばらない形で残せる上、いつでも気が向いたときに振り返ることができます。

思い出は実物がなければ蘇らないものではないので、写真という形で確認できればそれで十分です。人生のすべての思い出を手元に残すことはできません。

 考えられる病気

ここまで物を捨てられない人の心理について述べてきましたが、捨てられない心理の背景にあるのは、病気かもしれません。

精神疾患については本人の意識のないままに発症するものですので、どんな可能性があるのか考えていきましょう。

 強迫性障害

強迫性障害とは、自分の意志に関わらず、非合理的な行動や思考をとってしまう精神疾患です。

自分の不利になると明らかに分かっていても、不合理な言動をとってしまいます。

その症状の一つとして、「物を溜め込みすぎてしまう」「物の整理ができない」「捨てられない」という強制的溜め込み癖(ホーディング)が出ることがあります。

これは、部屋に入りきらない程の物を収拾してしまい、人によっては物を溜め込む自分自身の行動に罪悪感や嫌悪感を覚えつつも、自分の意志ではやめることができません。

物を集め続けることで不安感から逃れているので、他人が勝手に処分すると恐怖や不安が増してしまい、症状の改善を図ることができません。

まずは根本となる「物を捨てることへの恐怖」を克服する必要があります。

 注意欠陥多動障害

注意欠陥多動障害(ADHD)とは、発達障害の一種で脳の中枢神経系に何らかの障害が発生することで起きる行動障害の一種です。

集中力に欠け、指示を守れず(不注意)、落ち着きがなく(多動性)、ルールが守れず考えるより先に行動してしまう(衝動性)といった特徴があります。

ただし知能の発達に遅れはないため、すぐには障害を持っていることが理解されず、周囲の誤解もあって孤独に陥りやすい行動障害です。

そして、注意欠陥多動障害者にとっては、捨てる物・捨てられない物の優先順位の判断や整理整頓はとても難しい作業になります。そのため、物を捨てられなくなります。

 うつ病

うつ病を発症すると気力や体力が低下してしまい、部屋の掃除や片付けができなくなります

そのため、「いる物・いらない物」の分類ができず、物が捨てられない状態になることがあります。

また、鬱とは対極に当たる「躁状態」の場合、気分が高揚しやたらと物を収拾・買い物してしまうことがあります。

こうして集めた不要な物が、鬱状態下では捨てられなくなるのです。

 認知症

認知症とは、様々な原因で脳の機能に障害が起き、日常生活に困難を引き起こしている状態を指します。

加齢が原因で発症することもあれば、事故などの別の要因で発症することもあり、必ずしも高齢者のみに起こる症状ではありません。

認知症を発症すると判断力が鈍くなったり、総合的な思考ができにくくなったりします

そのため、物を捨てるための判断が下せず、捨てられなくなります。


いかがでしたか?

物を捨てられない人の心理的な側面や病気、その対策について述べてきました。

物を捨てられない人に共通して言えることは、病気であることを除き、その物自体に何か思入れがあるために捨てられないという状況が起きてしまっているということです。

そのため、物にはさほど価値はないと認識し、自分自身の心の中にその思いをしまっておくことがとても大切なんだと思います。