家の片付けや店舗の撤退などで不用品が出ると、まとめて回収してくれる不用品回収業者にお願いしてみましょう。

でも普段生活していて頻繁にお願いすることがないので、いざ不用品を回収してほしいと思っても、金額の目安がわからないですよね。

この記事では、

  • 不用品回収業者の料金体系
  • 不用品回収にかかる金額の相場
  • 不用品回収料金を安くするポイント

をお伝えします。
必要な金額を知っておくと準備もしやすく、無駄な金額を払うこともなくなります。
是非参考にしてください。

この記事を監修してくれた専門家

遺品整理士:目黒 大智

一般社団法人遺品整理士認定協会
認定遺品整理士(第 IS26076 号)

片付け業や不用品回収業者を経営し、現場経験だけでなく、リサイクル・貿易業務に従事。年間1000件以上の不用品回収や遺品整理案件に携わる。

 

不用品回収業者の料金体系を紹介

不用品回収業者の料金システムでよくあるのは、二つのパターンです。

  • 各品目代金+基本料金
  • 積み放題プラン(定額制)

それぞれの特徴と注意点を一緒に見ていきましょう。

各品目代+基本料金

各品目料金+基本料金は、処分するものが少量の場合、オススメな料金体系です。

品目によって金額が異なるので、引き取ってほしいものの引き取り金額の確認をすることで、おおよその金額がわかります。

また基本料金は、明確に何の金額かの記載はないですが、不用品を運ぶ際のガゾリン代などが含まれていると思われます。

業者の中には基本料金がないこともありますが、その分品目の金額に上乗せした金額になっているはずです。

どこにお願いするか決める時は、トータルでいくらになるのか考るようにしましょう。

業者によって品目の金額も基本料金も変わりますので、必ず確認することが大切です。

【特徴】

  • 業者によって基本料金・品目料金ともに異なる
  • 品目の一覧があると金額がわかりやすい

【注意点】

  • 引き取ってほしい品目が多いときは高額になることもある
  • トータルでの金額確認が大切

【オススメな利用方法】

  • 引き取りをお願いするものが少量の場合(1つや2つ)
  • 自分で運べないような重たいもがある場合

積み放題プラン(定額制プラン)

積み放題プランは、トラックの大きさで金額が変わります
積み放題で金額が決まっており、指定したトラックごとに定額料金になっています。

金額には、人件費・作業費・車両費なども含まれています。

引っ越しや店舗の撤退など、一度にたくさんの不用品回収をお願いする時には、定額プランがお得になります。

ただ積み放題と聞くとたくさん入りそうな気がしますが、トラックによって、載せられる高さと重さが決まっていますので、どのくらい詰めるか確認をしましょう。

またなんでも引き取ってくれるとも限らないのです。生ゴミや危険物(医療機器・ガゾリンなど)は引き取ってもらうことができません

通常トラックが大きくなると料金も高くなります。業者によって取り扱っているトラックも違います。

【特徴】

  • トラックの大きさで料金が変わる
  • 業者によってトラックの大きさが違う
  • 引き取り品目が多いときはお得になる

【注意点】

  • 積み放題のイメージと違うこともある
  • トラックの大きさで料金が違うので価格の確認が必要
  • 生ゴミや危険物は引き取ってもらえない

【オススメな利用方法】

  • 一度に沢山不用品が出る場合
  • どのくらいの量の不用品が出るか明確でない場合

*業者によっては独自の料金体系を作っていることもありますので、詳細は各不用品回収業者の料金体系の確認をしてください。

トラック1台に積める荷物量はどのくらい!?

前述のように、積み放題プランはトラックの大きさによって料金が変動します。

では、トラック1台に積める荷物量はどのくらいでしょうか。

積み放題プランでよく使われるトラックのサイズは以下の通りです。

  • 軽トラック
  • 1tトラック
  • 1.5tトラック
  • 2tトラック
  • 4tトラック

それぞれどのくらいの不用品を載せることができるのかご紹介します。

軽トラックの荷物量

軽トラックのサイズは、荷台の長さが1.9m、幅が1.4m、高さが1mで最大積載量は350kgになります。

1K・1Rのような1人暮らしやお家の中の1部屋におすすめです。

荷物量の一例は以下の通りです。

  • 16インチほどのテレビ
  • 120リットルまでの冷蔵庫
  • 洗濯機
  • 電子レンジ
  • 掃除機
  • ノートパソコン
  • テレビ台
  • テーブル
  • 椅子
  • マットレス
  • 布団
  • 段ボール5箱以下

1tトラックの荷物量

1tトラックのサイズは、荷台の長さが2.5m、幅が1.6m、高さが1mで最大積載量は約1トンになります。

軽トラックでは少し入りきらず1.5tトラックでは大きすぎる時に使うと便利です。

荷物量の一例は以下の通りです。

  • 20インチほどのテレビ
  • 120リットル以下冷蔵庫
  • 洗濯機
  • 電子レンジ
  • 衣装ケース
  • 布団・マットレス4〜5点
  • ノートパソコン
  • テレビ台
  • テーブル
  • 椅子
  • 食器類
  • 段ボール10箱前後

1.5tトラックの荷物量

1.5tトラックのサイズは、荷台の長さが3.1m、幅が1.6m、高さが0.4mで最大積載量は約1.5トンになります。

軽トラックより一回り以上大きく、1DKのお部屋の不用品の回収におすすめです。

荷物量の一例は以下の通りです。

  • テレビ
  • 冷蔵庫
  • 洗濯機
  • 電子レンジ
  • エアコン
  • ダブルベッド
  • 布団
  • テレビ台
  • 食器棚
  • 本棚
  • テーブル
  • 椅子
  • 段ボール20箱前後

2tトラックの荷物量

2tショートトラック

2tショートトラックのサイズは、荷台の長さが3.1m、幅が1.6m、高さが0.8mで最大積載量は約2トンになります。

1LDK〜2DKのような1人・2人暮らしの不用品の回収におすすめです。

荷物量の一例は以下の通りです。

  • 32インチ以上のテレビ
  • 120リットル以上の冷蔵庫
  • 洗濯機
  • 電子レンジ
  • 扇風機
  • エアコン
  • シングルベッド
  • 布団
  • 食器棚
  • 衣装ケース2〜4個
  • カラーボックス
  • タンス
  • テレビ台
  • テーブル
  • 椅子
  • 2人掛けのソファー
  • 段ボール20〜40箱

2tロングトラック

2tロングトラックのサイズは、荷台の長さが4.5m、幅が1.7m、高さが0.8mで最大積載量は約2トンになります。

2DK〜2LDKのような2人暮らし・ファミリー層の不用品の回収におすすめです。

荷物量の一例は以下の通りです。

  • 42インチほどの液晶テレビ
  • ファミリータイプの冷蔵庫
  • 洗濯機
  • 電子レンジ
  • エアコン
  • 扇風機
  • セミダブルベッド
  • 布団
  • 食器棚
  • 衣装ケース10個前後
  • タンス
  • テレビ台
  • 電子レンジ台
  • カラーボックス
  • 2人掛けのソファー
  • テーブル
  • 椅子
  • 段ボール20〜30個

4tトラックの荷物量

4tトラックのサイズは、荷台の長さが6.1m、幅が2.1m、高さが0.4mで最大積載量は約4トンになります。

3DK以上の一軒家の不用品を丸ごと回収することができます。

荷物量の一例は以下の通りです。

  • 大型テレビ
  • ファミリータイプの冷蔵庫
  • ドラム式洗濯機
  • 電子レンジ
  • エアコン
  • 炊飯器
  • セミダブルベッド・布団2枚組
  • 食器棚
  • 本棚
  • ハンガーラック
  • 3人掛けのソファー
  • ダイニングテーブル
  • 椅子
  • テレビ台
  • 電子レンジ台
  • 衣装タンス
  • 衣装ケース20個ほど
  • 自転車
  • 段ボール20〜50個

 

不用品回収にかかる料金の相場

不用品回収の金額は一律になっているわけではなく、業者によって異なります。

  • 品目料金
  • 基本料金
  • 定額料金

だからこそ余計な金額を払わないように、他の金額の目安を知っておくことが大切です。

各品目の料金の相場

各品目にかかる金額の相場を一覧にいたしました。
目安ですが、参考にしてみてください。

洗濯機 約3000円〜6000円
冷蔵後 約6000円〜10000円
テレビ 約2000円〜5000円
電子レンジ 約500円〜1500円
エアコン 約2000円〜4000円
ベッド 約3000円〜6000円
ソファー 約2000円〜6000円
テーブル 約2000円〜3000円
自転車 約1000円
本棚 約2000円〜5000円

各不用品回収業者で細かく金額の一覧が書かれていますので、1つや2つ引き取って欲しい場合は、個別に金額を見ると良いでしょう。

ただ業者によっては、『いくら以上から回収しています』のように、最低金額が設定していることもあります。1つや2つの場合は最低金額に達しないこともありますので、確認をしましょう。

積み放題プラン料金の相場

基本的なトラックの大きさの料金の相場です。

軽トラック 約2.8㎡、350kg 約10000円〜25000円
2トントラック 約7㎡、1500kg 約30000円〜80000円

では具体的にどれくらい荷物が詰めるのか気になりますよね。
あくまでも目安ですが、具体的な内容をご確認くださいね。

軽トラック 冷蔵庫(130cm)・洗濯機(100cm)・テレビ(32インチ)・電子レンジ・ベッド・本棚(3段)・段ボール(4個程度)
2トントラック 冷蔵庫・洗濯機・ダイニングテーブルセット・3人掛けソファ・電子レンジ・食器棚・テレビ(36インチ)・掃除機・自転車・エアコン・ベッド・布団・段ボール(10個程度)・パソコン

2トントラックは、いろいろな種類があります。

  • 屋根のない平型のもの
  • 箱型になっているもの
  • 箱型の中の小さなショート
  • 箱型の中の大きなロング

各トラックの大きさで積める荷物の量が違いますので、見積もりの際に不用品がどれくらいのあるのか内容を伝えることが、金額の差異をなくすポイントです。

具体的なものの大きさや高さも伝えることで、トラックの大きさが決まりますので、わかっている範囲で伝えましょう。

オプション料金の相場

基本的なオプション料金を一覧にいたしました。
業者によって金額設定は異なりますので、参考にしてください。

スタッフの追加 1時間 約3000〜5000円
階段を使った作業 1階ごと 約1000円〜
大型家具等の解体作業 1品 約1000円〜
吊り下ろしでの搬入・搬出 1品 約10000円〜
早朝・深夜の時間外 1時間 約5000円〜
エアコンなどの取り外し作業 1台 約1000円〜5000円
分別・梱包作業 約5000円〜

わかりにくいのが、スタッフの人数です。
2人だと思っていたら1人だったということもありますので、見積もりの時に確認をしておきましょう。

不用品回収料金を安く抑える6つのポイント

不用品回収業者によって料金が違うことをお伝えしました。

不用品回収料金を安く抑えるポイントを6つお伝えしますので、ぜひ参考にしてくださいね!

相見積もりをとる

まずは必ず相見積もりをとってください

何度もお伝えしますが、不用品回収業者によって金額の設定は異なります。
地域によっても相場が異なりますので、少なくても2〜3社に見積もりをとります。

相場から外れていないか確認します。
ここで注意したいのが、あまりにも安い業者です。

他社の金額よりも大幅に安い時は、後から追加料金が発生する場合もあります。

  • 料金の内訳
  • オプション料金

の確認をして、おかしいところがないか確認しましょう。

またインターネットで相場を見ていても、実際にお願いしたい荷物の量によって金額は異なります。

お願いする荷物を伝えて見積もりをとることで、予算がオーバーになることを防げますよ。

繁忙期は避ける

不用品回収にも繁忙期があります。

  • 3月、4月
  • 12月(年末)
  • 土日、祝日

引っ越し業者と同じく3月・4月が繁忙期です。

引っ越しや店舗の撤退とともに不用品が出たり、新生活のスタートでこれまでの不用品を処分したい人が集中するためですね。

年末は1年の大掃除をする時期なので、不用品回収業者も忙しくなります。
また時期に関係なく、土日・祝日は埋まりやすい傾向です。

たくさんの人がお願いする時は、金額も普段より高くなります。

繁忙期を避けるだけで、料金を抑えることができます
逆に閑散期にお願いすることで、値段の交渉をすることも可能になるかもしれませんね。

ちなみに不用品回収業者の閑散期は1月・2月といわれています。

買取サービスも利用する

不用品回収業者には、買取サービスをしてくれる業者もあります。
他にも買取出張サービスや、メルカリなのどフリマアプリ、オークションを使って、売ることも可能です。

不用品の中にまだ使えそうなもの、綺麗なものは一度売れるか確認してみましょう。

  • 家電製品は製造から10年が目安
  • ブランドもの
  • 無印良品、ニトリの家具

売れそうなものが見つかったときは、より高く売れるように綺麗にしておくこともポイントです。

自治体も利用する

各自治体でも不用品回収してくれます。

自治体の回収費の一部は、税金が使われているので不用品回収業者よりも安く引き取ってくれるのです。

ただ自身で指定場所まで運ぶ必要があるので、比較的軽いもの・小さいものを自治体を利用し、自分で運ぶものが難しいものは、不用品回収業者を利用するのが賢いでしょう。

それだけで料金もグッと抑えることができます。

自治体を利用するときの注意点

自治体は家電リサイクル法に基づき、以下の家電は回収できません。

  • テレビ(液晶・ブラウン管・プラズマ)
  • 冷蔵庫・冷凍庫
  • 洗濯機・衣類乾燥機
  • エアコン

これらは「家電4品目」と呼ばれおり、粗大ゴミとして自治体での回収は不可能です。

また資源有効利用促進法に基づき、パソコン(ノート・デスクトップ・一体型・モニタなど)も回収できません。

売却・リサイクル・不用品回収業者に依頼などをして回収してもらいましょう。

事前準備をする

不用品回収には大きなものだけではなく、こまごましたものも出てきますよね。

  • 不用品の分別をしておく
  • 解体できるものはしておく
  • 不用品を運びやすいようにまとめておく

など業者に任せなくても、自分でできることはしておくことで、当日の流れがスムーズになり、時間の無駄もなくなります。

そして事前準備こそが、無駄なオプションを使わないことにつながります。

*不用品の分別は各自治体によって異なります。

無駄なオプションは使わない

事前準備が不十分だと、見積もりに伝えていた荷物の量と実際ににお願いしたい荷物の量が異なることがあります。

不用品回収業者は荷物に量に合わせて、トラックの準備・スタッフの人数を決めてきてくれます。

当日に急にお願いすることで、高額な追加料金につながります
また最悪の場合、できないことも出てきます。

大切なことは、予算の中でお願いしたいこと・自分でできることを把握し、業者に依頼することです。

不用品回収業者を依頼する際のポイント

できるだけ不用品回収の金額を抑えたいと思いますが、必要以上に安い業者には気をつけましょう。

見積金額の内訳が明確か確認する

見積もりをとった時に、内容がわからない場合は必ず確認をとるようにします。
そしてお願いしたいことは、正確に事前に伝えておくことが大切です。

  • 当日実はオプション料金が別で必要だった
  • 作業員さんの人数が足りず、自分も作業が必要になった

意図的ではない場合もありますが、見積もり内容がわかりにくい業者は不透明なお金の動きがあるかもしれません。

しっかりと確認をとり、騙されないようにしましょう。

一般廃棄物収集運搬業の許可はあるか

不用品回収業者は不用品を回収する上で『一般廃棄物収集運搬業の許可』の資格必要です。

無許可の業者の場合、不法投棄をされていたなんてことや、高額請求などのトラブルに巻き込まれることもあるので、注意してください。

家電リサイクル法の確認

家電リサイクル法とは

特定家庭用機器再商品化法(家電リサイクル法)は、一般家庭や事務所から排出されたエアコン、テレビ(ブラウン管、液晶・プラズマ)、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機などの特定家庭用機器廃棄物から、有用な部品や材料をリサイクルし、廃棄物を減量するとともに、資源の有効利用を推進するための法律です。

引用:経済産業省より

家電リサイクル法に定められている対象の家電製品は、処分する時にリサイクル料金が必要になります。

対象品目は下記の家電4品目です。

  • エアコン
  • テレビ(ブラウン管、プラズマ、液晶)
  • 冷蔵庫、冷凍庫
  • 洗濯機、衣類乾燥機

リサイクル方法は、購入したお店に引き取りをお願いします。もしお店を忘れてしまった場合などは、市区町村に問い合わせて相談してみましょう。指定取引所に直接持ち込むことも可能です。

家電リサイクル料金

エアコン 990円
テレビ 1870円(液晶・プラズマの小サイズ)
冷蔵・冷凍庫 4730円(大サイズ)
洗濯機 2530円

参考:一般財団法人 家電製品協会 リサイクル料金検索

悪質業者も存在するので注意が必要

用品回収業者の中には悪質な業者も存在します。

依頼者が業者に対して無知なことを利用して、高額請求・追加料金の発生・不法投棄・雑破な作業などの被害が多発しています。

そんな悪質業者の見極め方として、事前確認を忘れなければ大丈夫です。

悪質な業者の見極め方の一例は下記の通りです。

  • ホームページがあるか
  • 許可証を取得しているか
  • 料金・プランが明確か
  • 立ち会いが必要か
  • 大手か個人か
  • 口コミや評判があるか

ホームページには料金体系や住所、許可番号など業者情報がたくさんあるので、依頼する前にチェックは欠かせません。

もちろん、個人でも優良な不用品回収業者はありますが、大手の方がサービスが充実しており口コミも多いので安心感があります。

業者を選択する際は、最低でも上記6つのことは確認しておきましょう。

まとめ

いかがでしたか?

不用品回収にかかる料金体系や相場を知っておくことで、実際にお願いする時に無駄な料金を支払うことなく、効率的に不用品回収をお願いすることができます。

不用品回収料金を安く抑える6つのポイント

  • 相見積もりをとる
  • 繁忙期は避ける
  • 買取サービスを利用する
  • 自治体も利用する
  • 事前準備をする
  • 余計なオプションは使わない

を実践し、抑えられるところは抑えて、納得のいく業者を選んでくださいね!