遺品整理にどのくらいかかるの?金額が気になる・・・・。

依頼を検討する上で、そういった金銭面で不安な方がほとんだと思います。

今回は、遺品整理業者の料金形態と仕組みをご紹介します。

この記事を監修してくれた専門家

遺品整理士:目黒 大智

一般社団法人遺品整理士認定協会
認定遺品整理士(第 IS26076 号)

片付け業や不用品回収業者を経営し、現場経験だけでなく、リサイクル・貿易業務に従事。年間1000件以上の不用品回収や遺品整理案件に携わる。

遺品整理業者の料金相場


遺品整理業者の料金相場を解説します。

結論としては、費用は荷物の量や作業時間によって変動するため、実際の料金を知るためには訪問見積りを取る必要があります。

そのため、以下の表はあくまで目安として参考にされてください。

間取り料金相場
1R30,000円~80,000円
1DK50,000円~120,000円
1LDK70,000円~200,000円
2DK90,000円~250,000円
2LDK120,000円~300,000円
3DK150,000円~400,000円
3LDK170,000円~500,000円
4LDK以上220,000円~800,000円

上記は遺品の処分や仕分けに掛かる費用、運搬費用、人件費などを含む実際にお支払いされる総額の目安です。

料金が変動する要素

先ほどの表では、部屋の広さによって料金が変動したり、同じ広さでも料金に幅がありました。それは次の要素によって料金が変動するためです。

  1. 処分する荷物の量
  2. 作業希望日や対応期日
  3. 階層やエレベーターの有無
  4. 駐車スペースの有無

それぞれ見ていきましょう。

1.処分する荷物の量

処分する荷物の量は、遺品整理業者の料金に最も影響します。

たとえば、荷物の量が多ければ多いほど料金が高くなる傾向にあります。

理由は、処分する荷物が多くなれば、廃棄処分にかかる費用が増え、さらに作業に必要なスタッフの人数やトラックの台数が増えるためです。

したがって、

  1. 部屋は広いけれど処分する荷物は少ない場合
  2. 部屋は狭いが処分する荷物で溢れかえっている場合

この2つのケースを比較すると、後者の方が料金が高くなることがあります。そのため、処分する荷物の量をまずはチェックしましょう。

2.作業希望日や対応期日

予め余裕を持って作業日を決めるのではなく、「明日までに終わらせて欲しい」といった緊急の依頼は料金が高くなるケースがあります。

理由としては、迅速に作業を終わらせるためには多くのスタッフが必要となり、その分の人件費が発生するためです。

また、急な依頼は荷物の分別を行う時間が無くなり、混載ゴミとして処分を行うことになります。混載ゴミは分別されているゴミと比べて産廃に手間がかかるため、その分の料金が上乗せされるケースがあります。

3.階層やエレベーターの有無

アパートやマンションにお住まいの場合、お部屋の階層やエレベーターの有無によって料金が変動します。

たとえば、アパートの5階にお住まいでエレベーターが無い物件の場合、作業員は階段で昇り降りをする必要があります。するとエレベーター有りの物件と比べて作業時間が多くかかってしまうため料金が割高となります。

逆にエレベーターが無い物件でもお部屋が1階であれば、階段を昇り降りする必要が無いため、先の例と比較すると料金は割安になります。

このように、階層やエレベーターの有無で作業効率が変わるため料金が変動します。

4.駐車スペースの有無

作業用トラックを駐車するスペースが家の近くに有る・無しによって料金は変動します。

駐車スペースが近くにある方が、短い時間で作業を終わらせることができるため、駐車スペースまでの距離が遠い物件と比較すると料金は割安になります。

こちらも先の「階層やエレベーターの有無」と同じように作業効率に差が出るため料金が変動する要素となります。

オプションサービス利用による追加料金

遺品整理業者はオプションサービスを設けており、このサービスを利用する・しないによっても料金は変動します。

オプションサービスの種類は業者によって様々ですが、代表的なサービスは次の4つです。

  1. 遺品供養
  2. 特殊清掃

それぞれ見ていきましょう。

オプション例1.遺品供養

遺品供養とは、故人が愛用していた品を供養してから処分する方法です。

日本では古来から「物には魂が宿る」と考えられており、読経やお焚き上げを行うことで「浄化によって魂を天へ返す」、「故人と一緒に天へ送る」という意味合いで遺品供養が行われてきました。

遺品整理業者は、遺品供養を専門に行う寺院と提携することで、遺品整理の一環として遺品供養のサービスを設けています。

遺品供養の方法は主に2種類です。

  1. 合同供養(料金は無料の場合が多い)
  2. 訪問供養(20,000円が相場)

それぞれ見ていきましょう。

合同供養とは

合同供養とは、複数の依頼主から預かった遺品を寺院にてまとめて供養する方法です。供養後、遺品整理業者が処分を行います。

費用は無料の場合が多く、依頼主は任意で供養に立ち会うことができます。

訪問供養とは

訪問供養とは、ご自宅に寺主が訪問し遺品の供養を行う方法です。供養後、遺品整理業者が処分を行います。

訪問供養の費用は20,000円が相場となります。

オプション例2.特殊清掃

特殊清掃とは、孤独死や事故死で人が亡くなられたお部屋の原状回復をする清掃作業のことで、壁や床に染み込んだ血痕や体液を除去したり、腐敗臭の消臭、除菌などを行います。

料金相場は50,000円~500,000円で、お部屋の状態によって大きく変動します。

上記の金額は総額ですが、内約としては以下の3つです。

  • 腐敗体液・汚物撤去:20,000円~250,000円
  • 害虫駆除:15,000円~100,000円
  • 消臭消毒:20,000円~150,000円

賃貸の場合は、次の入居者を考慮し、特殊清掃を行わず退去することは大家から承認されないケースが多いです。

費用を安く抑えるポイントは「荷物の量」を減らすこと

料金が変動する要素」の項目で解説しましたが、料金に最も影響するのが”仕分ける荷物の量”です。

理由は、荷物が多ければ多いほど、廃棄処分にかかる費用が増え、人手やトラックの数も必要になるからです。

そのため、費用を安く抑えるためには”いかに荷物を減らすか”がポイントになります。

荷物を減らす方法2つ

荷物を減らす方法は大きく2通りあります。

  1. 自分でゴミを捨てる
  2. 買取サービスを利用する

それぞれみていきましょう。

1.自分でゴミを捨てる

不要な荷物はできるだけ自分で処分して、最低限の物だけ遺品整理業者に仕分けしてもらう方法です。

最低限の物だけ残れば、必要な作業員の人数・トラックの台数を減らすことができます。

なお、不用品の処分方法で最も格安なのが、自治体の廃棄物処理施設に自ら持ち込むという方法です。

自治体の廃棄物処理施設では、

  • 衣類
  • 布団
  • 新聞紙
  • 椅子
  • テーブル

などなど、様々な物を格安で処分することができます。

Googleやヤフーで「県名(スペース)廃棄物処理施設」と検索すると最寄りの施設を探すことができます。

2.買取を依頼する

価値のある不用品であれば、リサイクル業者に買い取ってもらうことが可能です。

そのため、不用品を処分する前に一度リサイクルに荷物を確認してもらい、価値のある物の買取を依頼し、その他の不用品を自分で処分することでより費用を抑えることができます。

買取の依頼先は2通りあります。

  1. 遺品整理業者
  2. 買取専門業者

それぞれみていきましょう。

1.遺品整理業者に依頼する

遺品整理業者の中には、買取サービスを設けている業者があります。

ホームページにて買取サービスを設けているかをチェックし、見積もりの際にリサイクルできる品がないかを確認してもらうとよいでしょう。

2.買取専門業者に依頼する

遺品整理業者ではなく、買取を専門で行っている業者に依頼する方法です。

買取専門業者は品の価値を正確に見極めることができるため、遺品整理業者ではなく買取専門業者に依頼する方がより高価で引き取ってもらえることがあります。

買取専門業者の例としては、保証サービスが充実している「バイセル」が人気です。

遺品整理業者と買取専門業者の両方に買取を依頼し、高価で引き取ってくれる方を選ぶとより費用を抑えることができます。

まとめ

いかがだったでしょうか?

今回は遺品整理業者の料金の仕組みと費用をなるべく抑えるコツについて解説しました。

ぜひ参考にしてみてくださいね。

それでは、最後までごらんいただきありがとうございました。